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しあわせミニライブ in こころのアート展

1月5日(木)、8日(日)、12日(木)の3日間、しあわせの村(北区)の本館・宿泊館で、アートと音楽が融合する音楽イベント「しあわせミニライブinこころのアート展」が開催された。(主催/公益財団法人こうべ市民福祉振興協会)

このイベントは第11回「障がい者芸術の世界・こころのアート展」(昨年12月15日~1月15日開催)の一環で行われた。神戸にゆかりのある演奏者がアート作家10人による88作品の中から、インスピレーションを受けた作品を音楽で表現する初めての試み。公募の結果選ばれた3組が3日間、1日に2グループ、15分間の演奏を3回行った。

最終日の12日は、本館ロビーの特設会場でサクソフォーンの上馬場啓介さん、クラリネットの別府みつきさんが3曲を披露。最初に、電車の絵が得意な黒河篤史さんの作品「紅葉の中を走る夕張支線」に感じた清々しさと寂しさをオリジナル曲の「Autumn」で表現した。続いて、笹谷太郎さんの作品「ten.ti.jin」にロックを感じ、挑戦的なメロディーで「ダッタン人の踊り」(アレクサンドル・ボロディン作曲)を演奏。最後に手をモチーフにした新井郁海さん「自由にとびたい!自由に書きたい!」の作品に上馬場さんは「何にでもなれる、魔法使いにもなれる、それを画用紙に引き出せることはステキなこと」と紹介し、自由に羽ばたく想いをオリジナル曲「届けばいいな」にのせて熱演した。

フルートの碩ゆかりさん、クラシックギターの山﨑由規さん夫妻は1階・髙橋孝充さんの作品コーナーでブラジルのポピュラー音楽・ショーロやポルカ、ワルツを披露。まず、今回のアート作品に初めて出合った時のときめきを「Carinhoso(愛情深い)」の曲にのせて演奏した。続いて、小林理樹さんの「スーパーちゃのき弁当」の3作品から友だち同士でご飯を食べたら楽しいなと選んだ「Entre amigos(友達同士で)」を軽快に演奏。髙橋孝充さんの「母と子」の作品から、母が子を想う気持ちを可愛らしいワルツの曲「Primeiro amor(初めての愛)」で表現するなど全5曲を披露した。

演奏を楽しみに友人とやってきたという垂水区名谷町の横山弥生さんは「アート作品への演奏者の想いを音楽と合わせて聴くことができ、新鮮な感覚でした」と笑顔。神戸市民福祉振興協会の小脇紀子さんは「新しい試みでしたが、レベルの高い音楽家の皆さんにご応募いただき、音楽を通して広く深く鑑賞して頂けるきっかけになったのでは」と顔をほころばせた。


上馬場啓介さんと別府みつきさん


笹谷太郎さんの作品「ten.ti.jin」

 


硯ゆかりさんと山﨑由規さん


小林理樹さんの作品「スーパーちゃのき弁当」

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