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免疫力アップ!簡単!手作り発酵食品“麹”

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1月19日(木)市立西区文化センター(西区糀台)で、あじさい講座「特別講座免疫力アップ!簡単!手作り発酵食品“麹”」が行われ、定員の8人が参加した。

「あじさい講座」は神戸市と一般社団法人神戸市婦人団体協議会が協働し開催している。生活文化に根ざした講座や地域の特性を活かした講座など、さまざまな講座を市内各区の文化センターで行っている。
今回の講師は北冨みゆきさん。北冨さんは自身が腎臓の病気になったことで、食べた物で体はつくられていると痛感。発酵食品の勉強をし、発酵食品マイスター・発酵食健康アドバイザーの資格を取得したという。同講座は1月から月1回開催、全3回の予定。1回目である当日のテーマは「味噌作り2㎏」。2回目は「塩麴・醬油麹作り」、3回目は「3種の麹でランチ」。

まずはじめに北冨さんから味噌と発酵についての解説があった。味噌は大豆と麴と塩で出来ている。麴とは米・麦・大豆などの穀物を、麴菌と呼ばれる菌を使って発酵させたもの。味噌は麹の種類で「米味噌」「豆味噌」「麦味噌」の3種類に大別される。「発酵」とは微生物の生命活動であり、酵素によって物質が変化し、その結果、人間にとって有益なものができることをいう。有害な場合は「腐敗」。発酵食品のメリットは保存性が高まること、栄養価や美味しさ(うまみ、香り)がアップすること、吸収率が良くなり腸内環境改善にも効果があると説明した。

解説が終わると味噌作りの実習へ。参加者は2人ずつペアになり4つの班で行われた。 今回作る味噌の材料は米糀、大豆、天日塩、大豆の煮汁。本来は前日から行う大豆を水に浸け置き茹であげる工程だが、時間の都合で事前に茹でた大豆が用意されていた。  参加者たちはまずビニール袋に糀と塩を入れよく振り、均一になるように混ぜて塩切り糀を作る。次に煮大豆をビニール袋に入れてテーブルの上に平らに広げ、大豆の粒がなくなるまで棒で潰す。大豆は熱いうちに潰すのがコツで、参加者たちは素早く棒で叩き、潰し難い時には指で袋の上から潰したりもしていた。北冨さんは各班を回り、苦戦している参加者には手本を見せながらアドバイスした。次に潰して煮汁を少し加えた大豆と塩切糀を混ぜ合わせ、ハンバーグを作る時のように空気を抜いて丸める。おむすびぐらいの大きさの味噌玉を作り、消毒したチャック付きのプラスチック袋に詰めた。底から空気が入らないようにしっかりと詰めるのが肝心。北冨さんはまだ空気が入っている箇所を指摘し、参加者を丁寧にサポートしていた。表面を凸凹のないように滑らかにならし、袋の口をカビ対策としてアルコールできれいに拭いてから封を閉じた。配られたシールに味噌を作った日付と名前を記入し、保存容器に貼り作業終了。

北冨さんは「今日からの保存だと出来上がりは9月以降頃になり、すぐ食べられるわけではないですが、じっくりお味噌を育ててください。材料は参加者全員同じですが、保存状況や湿度による熟成過程が違うのでそれぞれのお味噌ができあがると思います」と話した。

北冨さんは、保存中にカビが生えても無添加の証なので、カビの部分を清潔なスプーンですくって捨て、アルコールスプレーをして空気を抜きながら封をすれば大丈夫だと話した。「もし後日気になる質問があれば、ラインで問い合わせて下さい」とアフターフォローも。参加者たちは手作りした味噌と一緒に土産として大豆の煮汁を持ち帰った。大豆の煮汁にはイソフラボンが多く含まれており、味噌汁やカレーなどに混ぜて利用して欲しいと勧めた。

大北麻優子さん(西区)は「この講座には健康に関心があったので参加しました。いろいろと勉強になり、楽しかったです」と笑顔で話した。西区竹の台在住の井上久司さんは「長生きしたいので、健康のためになればと参加しました。講座は良かったです」と話した。
※西区あじさい講座事務室 TEL(991)8325


煮豆をつぶす作業


味噌玉作り


講師の北冨みゆきさん

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