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令和5年神戸市消防出初式 「暁」~コロナ禍の夜明け~

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1月8日(日)、メリケンパーク(中央区波止場町)とその南側海域で、令和5年神戸市消防出初式が開催された。天候に恵まれた青空のもと、小さな子どもを連れた親子などたくさんの市民が集い、書道や消防団による一斉放水など迫力満点のパフォーマンスを楽しんだ。(参加機関/神戸市消防局、神戸市消防団など全16機関)
神戸市消防出初式は市民の安全安心を守る決意を誓い、勇気と希望を伝えるため、年始めに行っている毎年恒例のイベント。コロナによりリモート出初式で開催されていたが、3年ぶりに有観客での実施となった。今年は消防職員など参加数1040人、消防車両27台、ヘリコプター2機、船舶9隻が集結した。
式典では制服に身を包んだ消防職員が整列する中、神戸市消防音楽隊が音楽を演奏しながら行進。普段見ることのないドクターカーなど特別な消防車や救急車8台が紹介を受けながら、順次パレードを行った。久本喜造市長は「今日の出初式が神戸市の災害対応力をさらに高め、大きな成果をあげることを期待します」と式辞を述べた。
その後、サイレンを鳴らしながら1台の消防車が会場に到着。車両から世界各国で活躍する書道家の青柳美扇さんが登場し、書道パフォーマンスを披露。コロナ禍からの夜明けをイメージする「暁」の一文字を、赤地の特大キャンパスに金色で希望を込めて揮毫した。続いて、消防音楽隊と市立工業高等専門学校吹奏楽部は消防行進曲「ハロー・ファイアーマン」と昨年大ヒットした映画「ONE PIECE」主題歌「新時代」を合奏。青いハチマキに黄色のハッピを身につけた近田幼稚園児による『よさこいソーラン』の演舞には温かな拍手がおくられた。
次に車3台を巻き込む重大事故発生を想定した救急救助訓練が行われた。まず、住吉中学校ジュニア防災リーダークラブと救急ボランティアによる救急車手配や応急手当の後、大規模災害対応救急隊「BLUE―CAT(ブルーキャット)」や救助隊が出動、航空機動隊によるヘリコプターでの救助が披露された。締めくくりは一斉放水。メイン会場では消防隊員による「楽曲・暁」の和太鼓演奏に合わせて、震災から復興し、未来へ羽ばたく神戸を表現したフェニックス放水が迫力満点に行われた。岸壁では指揮に合わせ、消防団が20本以上の力強いウェーブを披露。さらに消防艇「たかとり」など7隻による海上放水が加わり、ダイナミックな光景に観客たちは「オー!!」と歓声を上げていた。
親子3人で参加した中央区に住む英語講師バーク・ネイサンさんは「念願の出初式を観れて感激です!特別高度救助隊スーパーイーグルが神戸を守ってくれているんだなと頼もしく感じました」と笑顔。宇宙飛行士になるのが夢という息子のシャアさん(6歳)は「消防隊の噴水ショーが鳥みたいでカッコよかった」とはにかんだ。イベント終了後も、消防車や消防職員と記念写真を撮ったり、和太鼓を叩いて楽しんだりする若い女性グループや親子の姿が見られた。


(右から)バーク・ネイサンさんとシャアさん(6歳)

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