編集記事

垂水区

健康を維持できる姿勢ってどんなの?

記事 健康を維持できる姿勢ってどんなの?のアイキャッチ画像

11月10日(木)、ブランチ神戸学園都市(垂水区小束山)1階コミュニティルームで、講習会「健康を維持できる姿勢ってどんなの?~スマホで起きるからだの異変~」が開かれ、参加者は熱心に学んだ。 (主催/生活クラブ生協都市生活)

国産、無添加、減農薬、こだわりの安心食材を共同購入、宅配する生活クラブ。同クラブでは持続可能な社会を目指して、地域の人が顔見知りになる機会や、よりよい暮らしができるよう、学園都市ブランチと提携。毎月木曜午前に同施設でワークショップを開いている。
同クラブには組合員同士のたすけあいと地域福祉のための独自のしくみがあり、そのひとつが「エッコロ制度」。特技をもつ組合員がワークショップの講師となり、講座が開かれている。この日は健康になる姿勢と対処方法を学んでもらおうと、姫路で姿勢矯正専門店を経営する喜多かほるさんを講師に迎えた。

まず50歳まで専業主婦だった喜多さんが、義母の病気や介護による自身の身体の痛みなどにより、姿勢からケアする根本療法を学ぶことになった経緯を話した。「姿勢の良さは見た目のきれいさだけでなく、内臓の働きにも影響します。薬や手術でなく姿勢の大切さを知ってもらいたい」とあいさつ。医療機関で異常がないといわれる不調(痛み)や、痛みを薬や手術に頼らず、姿勢を通して改善する方法を提唱していると伝えた。

参加者に「見た目の良い姿勢とは?」と質問し、「胸が開いている」「足がまっすぐ」「体を壁につけたとき3点がつく」などの回答があった。その後、「①反り腰②平背③S字姿勢④猫背」が描かれたヒトの絵を見せ、どの姿勢が正しいか尋ねた。正しい姿勢はS字姿勢で、人体にどれだけの重力がかかるかの計算式を白板に書いた。体重50キロの人の場合、S字姿勢の人は体重の10分の1の5キロ、反り腰・猫背の人は体重の半分の25キロ、平背の人は50キロの負担になると話した。お腹が突き出た反り腰の人は腰痛、一見美しい姿勢に見え、若い女性に多い平背の人は体に重力がかかり過ぎて疲れてしまう、猫背の人は胃腸の働きが悪く、肩こりや膝の痛みに悩まされるなどの症状がでることを伝えた。

続いて、スマホの影響が最も大きいのは首で、それはスマホを前かがみや下を向いて使用することから「ストレートネック」になってしまっていると説明。首が前に出てしまうことから猫背がひどくなり胃や腸の不調を起こすことや、片手でスマホを操作することで親指の付け根が痛む・小指の変形、ドライアイなどのさまざまな症状がすでに出てきていると伝えた。

ストレートネックの対処方法として「バスタオル枕でトレーニング」を提唱。喜多さん自身も枕は頭でするものと高枕で寝ていたため、最初は首に置いて眠るバスタオル枕は違和感があり、無理と思ったそう。諦めずにトレーニングを続けるうち、自分の首が変わり、かまぼこ型枕に切り替えることができ、今では頭スッキリ、目スッキリで起きられると話した。スレートネックの人は昼に少し休むときや眠る5分だけでもトレーニングをすることを勧めた。「諦めないで毎日のトレーニングにより首の正常なカーブをつくってください。一生の宝になります」と呼びかけた。

その後、喜多さんは全員の姿勢チェックを行った。①耳の穴の位置(外耳孔)②肩の中心の位置(肩峰)③骨盤の中心(大転子)④膝の中心の位置(ガーディ結節)⑤外くるぶしの位置(外果前方)が横から見て一直線になっているかどうか確認。良い姿勢になるための胸を広げる大胸筋体操や巻き肩が改善する体操を行って終了した。

参加者からの「これまで枕をして寝たことがない」については「高枕よりはいいが、常に首が緊張したまま休まらないので、ぜひバスタオル枕を」とアドバイス。西区美賀台からの参加者は「昔に比べて姿勢が悪くなっていたので気になっていた。姿勢を正すことで、薬を使わず自分の力で治していけることがわかりよかった」と笑顔で話していた。
生活クラブの山本晋也さんは「地域の人たちとともに楽しみ、豊かな暮らしの機会になればと思っています。組合員でなくても参加できるので、ぜひ足をお運びください」と呼びかけた。

カテゴリー