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輝け☆ふたばおやじ塾@おもちゃドクター養成講座

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ふたば学舎(長田区二葉町)による地域活動の担い手の発掘・育成を目的とした「ふたばゆかり塾」で、昨年度から「輝け☆ふたばおやじ塾@おもちゃドクター養成講座」が実施されている。本年度は新たに2期生が募集され、7月から全14回の講座が始まった。

この講座は定年退職したシニア世代の男性を対象としており、おもちゃドクターの養成を軸にしてさまざまな座学・体験講座を受け、自主的な地域活動への参加を目指している。8月5日(金)には「おもちゃドクター養成講座①」が行われた。

「おもちゃドクター」とは壊れたおもちゃを原則無料で修理する活動を行なっているおもちゃのお医者さん。「日本おもちゃ病院協会」は、壊れたものをすぐに捨ててしまうのではなく、物を大切にすることを子どもたちに知ってもらうのを生きがいに感じるおもちゃドクターたちによるボランティアグループ。同団体は現在会員約2000人(2022年現在の登録者)で全国各地で活動している。

講座当日、午前中はおもちゃドクターの概要やおもな修理方法などの解説があった。講師はおもちゃドクターとして活動し、4年目になる佐藤房夫さん。暇をみつけては修理に役立つ道具はないかと100円ショップを見て回っているという。

おもちゃ病院に持ち込まれるおもちゃは、子どもの知育を目的にしたものから、現在は高齢者向けのものや大人と子どもが一緒に遊べるおもちゃも増えている。おもちゃでも、人に危害を加えるもの(エアガンなど)や、万が一の安全が保障できないもの(浮き輪)、プレミア品、アンティーク品は修理できないので注意。故障の原因の半分ほどは電池や電池ボックス周辺にあるという。電池容量の確認方法、電池ボックスで液漏れがあったときの修理法などを実際の例を紹介しながら解説。そこに問題がなければ、おもちゃを分解する必要があるが、分解時にバネや部品が飛んだりすることがあるので「慎重さ」が重要だと話す。修理できたおもちゃを渡したときの子どもの目の輝きや笑顔を見ると、やりがいを感じるという。実際におもちゃ病院に持ち込まれたおもちゃの9割以上は入院後、修理され、子どもたちに返される。

おもちゃドクターは、まずは「やる気」が大切、知識・技術は後からついてくるもの。自分で修理ができないものは、仲間や先輩に下請けにだすこともできると受講生を励ました。最後に「あそび心」「探求心」「ボランティア精神」を持ってほしいと締めくくった。

午後からは、はんだ付けのやり方、プラレールの分解、組み立ての実習が行われ、受講生は真剣に取り組んでいた。ふたば学舎の内屋敷保さんは「この講座とは別に毎月定期的にふたば学舎で『ふたばおもちゃ病院』を実施しており、実地研修をします。先輩の力を借りながら修理ができるので安心してほしい」と話した。来年1月には、ハーバーランドumieでのおもちゃドクターインターン研修を予定している。


おもちゃドクターの皆さん

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