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指で描くパステルアート「ゆびまるこ」

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7月21日(木)、神戸北の坂ホテル(中央区加納町)1階カフェで、古林恵理子さんによる指で描くパステルアート「ゆびまるこ」の講座が行われ、参加者は会話を楽しみながら、思い思いの絵を描いた。

「ゆびまるこ」は指でクルクルとまるを描くパステルアート。パステルアートクリエイターと臨床心理士が共同開発した、自由に表現しながら子どもたちの健やかな成長に必要な心の根っこ(レジリエンス)を育てる新しいアートプログラム。「できない」を「できる」に変え、何度も描くことで「失敗がない経験」を通して自分を認め、しなやかな心や生きる力を育むことができる。それは子どものみならず、高齢者の認知症予防や介護予防、さらに地域のネットワークづくりと、活動の幅が広がっている。

講師の古林さんは子ども家庭支援センターでの相談員や養護施設でのアートセラピーの経験を通して、自分自身を過小に評価する人や、自己肯定感が低い人が多いことを知ったという。そこで、2016年、アートセラピーに代わって「まずは自分を褒めてあげる。自分にまる、みんなもまる!」をコンセプトにする「ゆびまるこ」の講師となり、活動をスタート。毎月第3木曜日は北の坂ホテルで、毎月第2・第4火曜日は児童発達・放課後等デイサービスで講座を開いている。季節アートを中心に、宇宙アートや曼荼羅も描く。

取材当日の題材は季節アートの「あさがお」。参加者は好みの色のパステルを網で削り、15㎜幅のセロテープが貼られた15㎝角のマルマン画用紙に人差し指に付けてクルクルと丸く花を描いた。葉は紙を半分に折り、ハサミで形作って画用紙にのせ色付け。蕾やつるを描いた後、背景を外側から中に向かって彩り、セロハンテープを剥がし、定着スプレーを吹き付けて完成させた。古林さんは参加者とともに作品を描きながら、「イライラしたら5分でもクルクルまるを描くとスッキリするわよ」や、「水を使わないし、消すこともできるので、お子さんと描くのにおすすめ」など、会話に花を咲かせながら、作品を仕上げていった。

以前からやってみたかったという北区緑町の中條眞由美さんは「楽しかったです!心が解放されました!」と笑顔。加古川市の清田和江さん、明石市の古市節子さんは「古林先生の人柄が好きで続けています。色や形など型にはまっていないのがいいですね」と声を揃えた。

「ゆびまるこ」は必要な画材を100円ショップでほとんど揃えることができるのも魅力。心の景色が絵に映し出されることからセルフケアもできる。古林さんは「みんな違って、みんないい!表現することは生きることだから」と笑顔で話した。

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