須磨体育館(須磨区中島町)パラスポーツ体験
6月26日(日)市立須磨体育館(須磨区中島町)で「パラスポーツ体験」が開かれ、8組17人の親子が参加した。(主催/神戸市立須磨体育館)
小学生とその保護者を対象に体験することでパラスポーツを身近に感じ、スポーツを楽しんでもらおうと毎年催されていた同イベント。新型コロナウイルスの影響で中止が続き3年ぶりの開催となった。パラスポーツとは障がいのある人のために考えられたスポーツだが年齢や性別、障がいの有無に関わらず誰もが一緒に楽しめるスポーツでもある。講師は兵庫県障害者スポーツ協会の障害者スポーツ指導員5人が務めた。
この日は「ボッチャ」「フライングディスク」「卓球バレー」「スポーツ車椅子体験」の4種目に子どもたちが次々とチャレンジした。「卓球バレー」は椅子に座った状態で卓球台を囲み、音の鳴る球を木の板のラケットでネットの下を転がして3回以内で相手コートに返す日本発祥のスポーツ。座ってプレーできるので小さい子どもや大人が一緒になって楽しむことができるのが魅力。試合は白熱し、ラリーが続くとひときわ大きな歓声が上がっていた。
昨年の東京パラリンピックで日本が金メダルを含む3つのメダルを獲得し、注目を集めた「ボッチャ」は一番人気。赤と青のボールをそれぞれ6球ずつ投げ合いジャックボールと呼ばれる白い球を目標に、より多く近づけるかを競う。最初はボールを投げる力加減が上手くいかず苦戦していた子どもたちは試合を重ねるうちに、みるみる上達。1球ごとに一喜一憂しながら盛り上がりを見せた。途中、子どもたちが審判を担当して親がプレーする姿も。次の投球チームを指示するパドルを持って「赤です!」と元気よく呼び掛けていた。講師を務めた指導員たちは参加者に積極的に声を掛け、盛り上げていたので会場は終始明るい笑い声が響き渡っていた。父親と参加した高橋実鈴さん(北須磨小3年)は「ボッチャはテレビで観るよりも、やった方が楽しかった」と声を弾ませた。川井瑛太さん、岡阪春希さん、磯野芽生さん(だいち小1年)の同級生3人は「卓球バレーで点が入ってうれしかった」「ボッチャが楽しかった」と口々に感想を話した。須磨体育館の田渕誠館長は「学校で実施しない競技だと思うので今回体験することで、誰もが一緒に楽しめるパラスポーツに関心を持ってもらい、広く普及させていければ」と想いを語った。参加者たちは親子でパラスポーツの楽しさに触れる一日となった。
ボッチャ
卓球バレー