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須磨区

須磨体育館(須磨区中島町)市民救命士講習 普通救命コースI

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いざという時に役に立つ応急手当 心肺蘇生法の基本を習得
AED(自動体外式除細動器)を使った応急手当てなど、心肺蘇生法の基本を習得できる市民救命士講習「普通救命コースI」が6月5日(土)須磨体育館(須磨区中島町)で開かれた。今回は新型コロナウィルス感染対策のため、定員を8人に絞って実施された。
心筋梗塞や脳卒中は前ぶれがなく突然起こるケースも多い。ある日突然、街中や家の中で、身近な人が急な体調の変化で呼吸が停止してしまった、そのような場に自分が居合わせたら、どのような対応ができるだろうか。119番通報から救急車が到着するまでは、全国平均で約9分かかるといわれている。その間、体調が急変した人に救命措置を施すことができたら、かけがえのない命を助けることが可能になる。
この日の講座ではまずDVDによる学習、次に講師による実技講習、その後訓練用のマネキンを使った実技演習が行われた。
救命救急の手順は、 ①安全の確認②反応の確認③助けを呼ぶ (119番通報とAEDの手配) ④呼吸の確認⑤胸骨圧迫⑥人工呼吸(気道確保→人工呼吸、 AED到着後使用) 。講習後の実技演習ではまず①〜⑥までを8人全員が順に行った。胸骨圧迫のやり方やレサコ(人工呼吸補助具)を使った人工呼吸のやり方を体験。胸の中央にある胸骨下方を両手を使い真上から圧迫する胸骨圧迫は、1分間に100〜120回の速いテンポで30回連続で行う。その後人工呼吸を2回行うのが心肺蘇生法の基本。今回は感染予防も踏まえ人工呼吸で実際に息を吹き込むことは控え、手順を学習した。受講者からは「胸骨圧迫は事前に考えていた以上に力が必要ですね」と驚く声も聞かれた。
その後2人1組になり実際にAEDを使用した実技を行い、さらに4人グループになりAEDを手配する人、119番通報をする人など役割分担を明確にした演習を行った。
AEDは、電源を入れると次に取るべき行動が音声で指示される。電極パッドは右胸と左脇に貼るがこの位置もパッド表面に絵で指示されている。パッドを貼っている間も別の人が胸骨圧迫を続行することが望ましく、パッドを貼り終えると自動的に心電図の解析が始まり電気ショックが必要か否かの判断が始まる。解析の間は傷病者に触れてはいけないという注意もあり、その指示や、電気ショック後に「直ちに胸骨圧迫と人工呼吸を始めてください」などの指示もAEDから音声で流れてくる。
「実際の現場ではAEDを正しく使用できるか不安でしたが、何パターンも練習することができて勉強になった」と話す受講者も。

この日の受講者には、市民救命士の資格となる市民救命士講習修了証 〈普通救命コースⅠ〉が交付された。スタッフによると、救命士の技術は年々更新されており「今日参加されたみなさんは、機会を見つけて再受講していただき、常に新しい技術を身につけいざという時に身近な人を助けるための手段として活用してほしい」と話した。

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