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西区樫野台 日本文化に触れよう~茶道体験~

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6月19日(日)、岡恭子さんの自宅(西区樫野台)で「日本文化に触れよう~茶道体験~」が開かれ、近隣の小学生5人が参加した。
岡さんは日本の伝統文化を次世代に繋げたいという想いから、20年以上の茶道歴をいかして体験教室を初めて開いた。自分に合うボランティア活動をしたいと考えていた岡さんが「茶道の体験してみない?」と隣家の中元友海さん(樫野台小3年)に声を掛けた。「やってみたい!」と即答した中元さんは「初めてのことは何でも挑戦したい」と興味津々。同じ小学校に通う同級生を誘って参加した。
この日、着物姿で出迎えた岡さんは子どもたちに靴の揃え方から指導。「茶室に入る前は清潔な足袋や白靴下に履き替えるのが心得」と説明を受けた子どもたちは、準備されていた足袋に履き替えてから茶室へ。最初に3種類のお辞儀「真(しん)」「行(ぎょう)」「草(そう)」を習った。「真」はお茶をいただく時など最も丁寧な深いお辞儀。人へのあいさつや感謝を表現するお辞儀を場面ごとに使い分けるという。
「今日は相手のために心を込めてお茶を点(た)てましょう」と岡さん。お点前(てまえ)が進むと「お菓子をどうぞ」とあいさつがあり、岡さん手製の饅頭ときれいな色の砂糖菓子が入った菓子鉢が差し出された。美しい箸の所作を習い、隣の人に「お先に」と一礼してから取り箸で菓子を自分の懐紙(かいし)に取った。次は実際に1人ずつお茶を点てた。岡さんが柄杓(ひしゃく)のきれいな持ち方や茶筅(ちゃせん=竹でできた茶を点てる道具)の使い方など手本を見せると子どもたちは真剣な眼差しで見つめていた。「裏千家ではシャカシャカと細かい泡が立つように抹茶を点てます。最後は少し浮かして『の』の字を書いて真ん中でスッと上げるのがコツ」とアドバイス。「泡立てるのが一番難しかった」と話すのは西尾直也さん。中元さんは「初めてだったけどすごく楽しかった」と笑顔を見せた。 続いてお茶をいただく作法を学んだ。お菓子と同様に「お先に」と次礼してから左手の上で茶碗を2度回しお茶を飲む。茶碗の見た目の美しさも楽しんでもらうために茶碗を回すという理由を聞いて全員が納得した様子。石見柚乃さんは「甘いお菓子の後に飲むお茶は苦くなかったよ」とにっこり。阿江紗弓さんは「本格的に教えてもらった。またやってみたい」と声を弾ませた。「友だちが頑張って点ててくれたお茶はおいしい」と絶賛する大丸さやかさん。「お服加減は?」と尋ねられると全員が「おいしいです!」と笑顔で答えていた。岡さんは「茶道を通して礼儀や感謝の気持ちを学んでもらえたら」と話した。子どもたちにとって和の心に触れる体験となった。

(左から)阿江さん、石見さん、岡さん、大丸さん、中元さん、西尾さん

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