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ふたば学舎(長田区二葉町)新地域文化講座

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元・二葉小学校の校舎を再生したふたば学舎(長田区二葉町)では、講演会や学習会、料理教室、えほんの会など、さまざまなイベントが開催され、子どもから高齢者まで市民の地域活動の場として親しまれている。
なかでも、神戸の近現代の歴史を学ぶ「新・地域文化講座」は、2016年6月に始まって以来、定員40人がすぐにいっぱいになる人気講座。講師を務めるのは、元・芦屋大学教授で国際関係学博士の楠本利夫さん。前職は神戸市職員として勤務、ポートピア81では多くの海外企業の出展を呼び込み、博覧会を成功に導くなど、長く神戸行政を担ってきた。


楠本利夫さん

6月14日(火)に行われた第24回の講座は「サマセット・モームと神戸」がテーマ。第二次世界大戦後、日本で大ブームとなった英国の小説家、サマセット・モームと神戸との関わりをひも解いていった。モームの短編小説「困った時の友」に描かれている塩屋海岸や塩屋海浜俱楽部、垂水灯標、福田川の話、モーム来日の際に神戸港停泊の客船の中で単独会見した高校英語教師のエピソードなど、教科書ではなかなか知りえない国際都市神戸の歴史の一端が語られた。幕末の神戸港開港からの歴史的背景や、当時の新聞記事など貴重な資料に加え、楠本さん自身の学生時代の思い出も織り交ぜた興味深い内容に、参加者は熱心に聞き入っていた。
同講座は、原則、毎月第2火曜日午前10時~11時半に開催。今後も「豪商神兵湊の魁」「神戸第一回みなとの祭り」などのテーマが予定され、明治から昭和にかけての神戸の歴史を幅広い視点で知ることができる。
楠本さんはこのほかにも、高齢者が輝く社会を考える「シニアルネサンス研究会」を立ち上げ、人生百年時代を生きる世代に向けて、精力的に活動を行っている。

※神戸学を学ぶ「新・地域文化講座」
問い合わせ先/ふたば学舎TEL(646)8128

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