編集記事

その他の地域

神戸常盤女子高弓道部 全国私立高校弓道大会準優勝

記事 神戸常盤女子高弓道部 全国私立高校弓道大会準優勝のアイキャッチ画像

「第11回全国私立高等学校弓道大会」が3月26~28日に東大阪市立総合体育館(東大阪アリーナ)で開催され、神戸常盤女子高等学校(長田区池田上町)弓道部が強豪校を破りトーナメント戦で準優勝に輝いた。(主催/全国私立高等学校弓道連盟)

同大会は、全国の私立高校の67校、女子は91チームが参加し、チーム総的中戦とトーナメント戦が行われた。ともに3人1チームの団体で競い合う。各自4本の矢を射ることができ、2回射り、的に矢が当たった合計を競う。弓道は的を射るまでの一連の動作「射法八節」の技術や自分と向き合い、常に平常心でいられる心を作ることが求められる。チーム総的中戦はチームの的中数を競い男女とも上位6チームが表彰。トーナメント戦は予選を行い32チームが決勝に進出、決勝では1チームが各自4本、1回射り総的中数を競って勝ち上がっていく。(優勝決定戦では各自1本ずつ射る)
 同校はチーム戦では思うような結果が出せなかったが、トーナメント戦では、勝ちあがる度に調子を上げていった。「決勝トーナメント2回戦は、相手チームが矢を抜いて(外して)くれたが、こちらもミスがでてしまった。最後はしっかり決めて勝ち進んでくれたので良かった」と笑顔で話すのは顧問の宮下巖教諭。宮下教諭は26年前、同校に着任したのをきっかけに弓道部を創部した。決勝トーナメント戦(準決勝・決勝)では見事12射全部を的中させた中京高校に敗れたが、9射を決めて準優勝に輝いた。宮下教諭とともに二人三脚で弓道部を支えてきた松元英之教諭も「彼女たちにいい風が吹いていた。強豪校を抑え、上出来な結果だと思う」と話した。
今回のトーナメント戦には3年生から3人が出場。部長の田中大深(ひろみ)さんは、高校では団体競技ではない部活に挑戦したいと弓道部を選んだという。傳田(でんだ)琴音さんは、親戚が柔道などの武道に関わっていることもあり、弓道に憧れ入部を決めたと話す。3人のうち、唯一入学前から弓道経験者の佐々木絵菜さんは、姉が弓道をしており自分も始めたという。佐々木さんは昨年11月に開催された「全国高等学校弓道選抜大会兵庫県予選」で見事優勝し、水戸市で行われた全国大会への出場を果たしている。3人は日頃からいいライバルとして切磋琢磨し、練習に励んでいる。
今回準優勝を果たしたことで、大阪などの強豪校から練習試合の誘いが頻繁にかかり、地区予選に向けて練習に励んでいる。  現在部員は32人、毎年約15人ほどの新入部員が入部する。同校には弓道場がなく運動場に的を設置して練習しているため、雨の日は的を射る練習ができないが、代わりに胸周りの筋肉を鍛えるゴムを使ったトレーニングを強化していると練習の工夫を話す。「弓道部があるから入学してくる生徒もいるので、弓道場が欲しいのは本音。弓道場のある強豪校への練習試合で刺激を受けて、練習を通じて生徒達が成長してると感じる。これからもこのような成績を残していきたい」と宮下教諭は抱負を語った。

カテゴリー