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「知れば知るほど楽しい♫未来に続く工場見学」 神戸複合産業団地(西区見津が丘)

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3月28日(月)、西区見津が丘の神戸複合産業団地内の、チーズ製造工場や資源ごみの分別、アルミ缶のリサイクル事業所を巡る「知れば知るほど楽しい♫未来に続く工場見学」が開催され、抽選で選ばれた親子や関係者40人が参加した。 主催/一般社団法人アースパルKOBE 後援/神戸市環境局

主催の(一社)アースパルKOBEは昨年度、こうべ環境未来館の見学業務を受託。ビンや缶、ペットボトルの資源分別作業にはじまり、分別された缶がどのようにリサイクルされているかを子どもたちに実際に見て、学んでほしいと工場見学を企画した。またこうべ環境未来館にも、六甲バター神戸工場にもビオトープがあることから繋がりが生まれ、2箇所をセットで巡る見学ツアーを開催する運びとなった。

参加者一行は神戸市役所、ふたば学舎、こうべ環境未来館を経由し順次バスに乗り込み、見学施設Q・B・Bプロセスチーズパークへ。敷地面積が甲子園球場より広く日本最大級といわれる六甲バター神戸工場内にある。ITを活用した新しい見学施設として3年前に完成するもコロナで公開が足止め。ようやく今年6月にグランドオープン予定となり、今回は公開前の特別な見学会となった。

一行は、スライドで1948年に始まる同社の歴史、プロセスチーズの製造工程などを学び工場見学に出発。藤田正博さんから説明を受けながら、ベビーチーズやスライスチーズ、6Pチーズの製造、梱包、箱詰めまでの一連の作業を見学した。館内ではロボットやAIが活躍しており興味を引く。続いて施設内にある「チーズの学校」で、形や食感などの秘密について学び、最後にさまざまな種類のチーズや、温かさが残る出来立てのベビーチーズを味わった。参加者にはチーズの土産セットが配られた。

次のこうべ環境未来館では、昼食後「神戸市資源リサイクルセンター」のビデオを鑑賞し、収集された缶・びん・ペットボトルの選別・圧縮処理の様子を学んだ。環境カウンセラーの黒谷静佳さんは2000年当時、神戸市の一人当たりのゴミの量が日本でも有数の多さでいち早く分別・リサイクルが始まったことや、一人当たりのゴミ処理代が年間1万4千円であることなどを説明。その後、グループに分かれ、隣接する資源リサイクルセンターに移動。収集車1000台分の資源ごみが貯められるピットから資源ごみがクレーンで運ばれている様子や、手選別室で資源ごみの中に紛れた異物を人の手で分別している様子などをガラス越しに見学。手選別室での強烈な匂いを体感した参加者らは、ルールに従ってしっかり分別することや軽く洗って出すことの重要性を改めて感じていたようだった。

圧縮されたアルミ缶

アルミペレット

環境関連事業、大栄環境株式会社の前田稔さん(事業本部環境課担当課長)は、廃棄物を資源やエネルギーに変え持続可能な社会を目指す事業内容を説明した。同グループのトライアール事業所所長の髙城雄二さんは、アルミ缶を上質の鋼(はがね)を製造する際の脱酸材アルミペレットにリサイクルする過程をビデオで説明。その後実際に現場に行き、圧縮された缶が山積みにされた光景や仕上がったアルミペレットに触れた。

 

母親と小学3年生の息子との3人で参加した道幸美紀さんは「大変勉強になりました。飲み終わった缶は必ず洗って捨てるようにします」と話した。参加した保護者からは「リサイクルの大変さを知り、ゴミを減らす努力の必要性を改めて感じた」「缶から缶にリサイクルされるのではないことが新鮮だった」などの感想が寄せられた。子どもたちは「ペットボトルは400年も分解しないということに驚いた」「リサイクルの会社が地球のため、みんなのために考えていてすごいと思った」と口々に感想を述べた。

アースパルKOBEの林山祐子さんは「1人ひとりの心がけが未来の地球環境をつくる礎になります。未来館ではこれからもさまざまなプログラムを企画しています。ぜひご参加ください」と呼びかけた。

※一般社団法人アースパルKOBE/地球温暖化防止のために、神戸市と協働で「150万人エコ市民作戦」を展開している行動ネットワーク。

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