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西区

伊川谷高校 演劇・人形劇・吹奏楽

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3月27日(日)、垂水区文化センター(垂水区日向)の多目的ホールと1階ロビーで、県立伊川谷高等学校(西区伊川谷町)の生徒たちによる演劇と人形劇、吹奏楽の演奏が行われた。事前に申し込みをした親子22人が高校生たちの迫真の演技やゲームを取り混ぜた人形劇、管楽器によるエネルギッシュな演奏を楽しんだ。 (主催/垂水図書館)

垂水図書館ではSDGsについてもっと関心を持ってもらおうと、伊川谷高校ボランティア部を招き、人形劇「明石の海の贈り物」の上演を企画。さらにコロナ禍で活動の機会を失っている生徒たちの発表の場になればと、演劇部と吹奏楽部の日頃の成果が披露された。
同校ボランティア部は近隣老人ホームの訪問や募金活動などの活動を行ってきたが、コロナ禍で以前のような活動ができなくなってしまった。そこで「SDGsをテーマにした人形劇はどうか」と生徒が発案し、SDGsについて勉強を始めた。まず、フードロスをテーマにした「おじいさんのひみつ」を制作。JICA関西の協力を得て、配信で全国の子どもたちに人形劇を届けた。
続いて昨年夏には、兵庫県漁業協同組合連合会からリモートで講義を受け、明石のイカナゴがなぜ獲れなくなったかについて海洋生態系の仕組みを交えて伝える「明石の海の贈り物」を完成させた。今年2月には第3回関西SDGsユース・アクション2021の学生サポート期間部門で見事グランプリに輝いた。
人形劇「明石の海の贈り物」では「海苔に必要な栄養は何?」の質問や、紙と紙の間を瞬時に通る海の生き物を当てるゲームを盛り込みながら、タコや海苔、イカナゴが獲れなくなったのは海の水がきれいになり過ぎて海の栄養分が減ってしまったこと、陸と海はつながっていることなどを伝えた。乙姫様が手紙を読みあげ「みんなで豊かな明石の海を取り戻しましょう」と子どもたちに呼びかけた。

人形劇の前には、演劇部による舞台「Weathervs闇の組織」が上演された。同部の法兼知夏さんが、子どもたちに楽しんでもらえるようにと2日間で書き上げたという。

1階ロビーでは吹奏楽部による演奏会が開かれた。「名探偵コナンのメインテーマ」でスタート。トランペットやユーフォニアム、アルトサックス、チューバの各楽器の紹介があり、子どもたちに人気の「鬼滅の刃」で会場を盛り上げ、アンコール曲「プリテンダー」を高らかに演奏。エネルギッシュな音色がロビーいっぱいに鳴り響いた。

将来の夢はアニメ声優という演劇部部長の藤本帆乃花さん(高3)は「皆で力を合わせ、子どもたちに喜んでもらうことができてよかった」と笑顔。親子で参加した山下舞さんは「年齢の近いお兄さんやお姉さんが演じていたので、子どもも喜んでいた。人形劇は子どもにもわかりやすい内容で、私自身も勉強になった」と話し、娘の凛乃さん(小1)は「楽しかった」とはにかんだ。
垂水図書館の鷲田那生さんは「楽しんでいるお子さんを見ることができてよかった。図書館にはSDGsに関する本をたくさん用意していますので、ぜひ活用してほしい」と呼びかけた。

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