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「第7回ご近所支え合いサミット」新西区役所(西区糀台)4階大会議室

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左から、松端克文さん、傳田雅明さん、森政章さん松本茂子さん

3月7日(月)、「第7回ご近所支え合いサミット」が新西区役所(西区糀台)4階大会議室で開催された。新型コロナのまん延防止等重点措置期間にあり、会場参加は中止し、西区ボランティアセンター“リモートReンジャー”のサポートにより、70人を超える人がオンラインで参加した。 (主催/西区役所・西区社会福祉協議会)

平成27年度より西区では区内の支え合い活動の活性化や、地域包括支援の充実を図ろうと「西区ご近所支え合いサミット」を毎年開催している。今年は地域活動事例を通して「つながることの大切さ」をテーマに開催。西区社会福祉協議会理事長の井上智津子さんが「このサミットが各地域での新たな取り組みを進める第一歩となれば」とあいさつした。

まず武庫川女子大学の松端克文教授が「持続可能な地域活動〜withコロナだからこそ考えよう~」をテーマに講演を行った。コロナ禍での地域福祉活動で最も必要とされる「贈与」の観点から実際の取り組み例を紹介。地域福祉は「くらしをまもる、つながりをつくる」の2つの機能がある。松端さんは外出自粛によって高齢者のコロナフレイル(虚弱状態)が悪化している今「人との交流で刺激を受けながら、適度なストレスもある関係をつくっていくことが必要だ」と訴える。福祉とは、何とかしたいという熱い想いや社会的使命感で、いわば相手に与える「贈与」。寄り添い、見守り、訪問などの生活支援や買物困難者に対する乗り合いタクシー、自家用車の相乗りなど支援の方法もさまざま。〝ともに活動し、いかに活動仲間を広げるか〟が大切だと提言した。

傳田雅明さん

西区の活動実践報告では、傳田雅明さん(樫野台地区民生委員児童委員協議会会長)が「つどいの場をとおして見えてきたこと」と題し、いきいき百歳体操の実践報告を行った。少子高齢化が進む樫野台地域で、ふれあいのまちづくり協議会を中心に活発な地域活動が行われている。2016年に始まった百歳体操は、一時コロナ禍により休止したもののふれあいのまちづくり協議会により再開、昨年4月からは樫野台地区民生委員児童委員協議会主催により継続している。傳田さんは、より多くの人が参加できる仕組みづくりや、コロナ禍が過ぎたら体操の後に楽しいお茶会を開くなど「つどいの場を継続していきます」と話した。

森政章さん

森政章さん(西区ボランティアセンター〝リモートReンジャー〟代表)は「コロナ禍で生まれた地域の支え合いのカタチ」と題して話を進めた。リモートReンジャーは「コロナ禍で途切れてしまったボランティア活動を新しいカタチで復活させたい!」と7人の有志が集まり結成。Zoomを始めたい人たちをサポートするZoomミーティング「Zoomeeズーミー」や、ボランティアと障害者施設のオンライン活動のサポート、活動めどの立っていない出演ボランティアのDVD作成、オンラインでのボランティア交流会や情報交換会の開催など、4事例を報告。森さんは「新しい形は場所や環境にとらわれない柔軟な活動ができ、将来コロナがおさまってもスタンダードな活動形態の1つとして定着していくだろう」と話した。

最後に松本茂子さん(ボランティアはなぞの代表)が「ボランティアはなぞの、西明石サポーティングファミリーの取り組み」と題し、活動報告を行った。「ボランティアはなぞの」は、阪神・淡路大震災でJR西明石駅南側に50戸の仮設住宅が建てられたことから本格的な活動が始まった。地域支え合いの家「西明石サポーティングファミリー」を拠点に、現在会員は162人。月に一度、手紙と手作り品を持参し高齢者の家を訪ねる「あったか訪問」が一番大きな取り組みで、小・中学生と一緒に高齢者の家を訪問するなど数々の活動を行っている。松本さんは「つながりの大切さを知っているからこそ、休んでなんかいられない。誰も一人ぽっちにさせない街をめざします」と話した。

西区役所保健福祉部の三浦久美子部長は「前向きに工夫をしながら力を合わせ、ともに活動を進めていきたいと思います」と話した。

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