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垂水区

さかなの学校(市立水産体験学習館)グランドオープン

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〝校長〟大鹿達弥さん

アウトレットモールなど多数の商業施設が並ぶ垂水区のウォーターフロント「マリンピア神戸」は明石海峡大橋を間近に望む絶好のロケーション。西側エリアの「さかなの学校(市立水産体験学習館)」は、昨年7月「マリンピア神戸小さな水族館」としてグランドオープンした。神戸を中心とした漁業を紹介する同施設では近海に棲む魚や日本で生息するさまざまな魚を身近に感じることができ、週末や祝日は乾のりづくりや塩づくり体験、季節に合わせたものづくり体験など、子どもや家族みんなで楽しめるユニークな体験教室を開催している。

スマスイで飼育教育部長を務め、四国水族園の計画・運営に携わってきた大鹿達弥さんが昨年4月校長に就任。〝日本一の入館無料の水族館〟を目指して展示を一からプロデュースした。魚など水の生き物をただただ純粋に楽しみ、愛着や関心をもてるようにと創意工夫を重ね、手作り感あふれるアットホームな水族館となっている。

川浪ナミヲさんのエビの水槽

玄関前では大鹿さんの友人が製作したというクマノミやサメ、カニなど、個性的でユニークな造形物が目を引く。館内に入ると「象徴的な瀬戸内海の水景」と題して円柱の大水槽を泳ぐイワシが来館者を出迎える。「ちいさな水族館」の入口をくぐると、マダイやシロザメ、チンアナゴにクラゲ、メキシコサラマンダ、カメなど約40種類、200点が展示されている。各水槽には大鹿さんとスタッフ手作りの解説POPやクイズが掲示され、大人も子どもも楽しく生き物について学ぶことができる。エビマニアで知られる、演出家であり俳優の川浪ナミヲさん(劇団赤鬼所属)が作ったエビの水槽もあった。出口付近には「最後は自由に…の水景」と掲示された桂浜水族館水槽があり、大鹿さんが顧問をしている高知県の桂浜水族館から寄贈された幻の魚「アカメ」が展示されている。魚など水の生き物に関する書籍コーナーもあり自由に閲覧可能。本棚の上では不定期ながら水の生き物に関する展示会が開かれる。

ドクターフィッシュと〝教頭〟安室晴彦さん

魚とのふれあいをきっかけに水の生き物にもっと関心をもってほしいと、先月手足の表面の古い角質を食べるドクターフィッシュ(ガラ・ルファ)が仲間入りした。水槽に手を入れるとガラ・ルファが集まってきて、角質を「掃除」してくれる。スタッフ手作りの編みぐるみ、チンアナゴやニシキアナゴなどのモチーフを本物の釣竿で釣る「あみぐるみつり」も子どもたちに人気。

土日には海水からミネラルたっぷりの塩を作る「塩づくり体験」や、新鮮な地元の養殖海苔を手すきして作る「乾のりづくり体験」、うみのいきものチョコレート作りなど季節に合わせた楽しい教室を開いている。  芦屋市から3歳と1歳の子どもと訪れた渡辺綾さんは「はじめてきましたが、思っていたよりお魚の種類が多く、子どもたちも楽しんでいました」と笑顔。大鹿さんは「子どもたちが気軽に立ち寄り楽しめる、魚を通した新たなコミュニティ広場にしていきたいですね」と抱負を語った。ユニークなスタッフの活動や体験教室の案内などツイッターやフェイスブックで発信中。

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