西神戸フェンシングクラブ
北須磨文化センター(須磨区中落合)や、垂水区文化センター(垂水区日向)などの体育館を主な練習の場として活動している西神戸フェンシングクラブ。下は3歳から上は64歳まで、現在38人のメンバーがフェンシングを楽しんでいる。
代表の近藤辰弥さんはフェンシング歴20年。高校の部活動でフェンシングを始め、大学でもフェンシング部に在籍。社会人になってからもフェンシングを続けたいと思っていたが練習の場がなく、部のOB・OGを中心に立ち上げたのが同フェンシングクラブだった。はじめは学生時代の仲間たちで練習を行なっていたが、活動を続けるうちに評判を呼びメンバーが増え、今では淡路、三木、伊丹などの周辺自治体や、吹田、泉佐野、奈良など県外からの参加者もいる。
昨夏のオリンピック代表選手らの活躍により注目を集めているフェンシングだが、まだまだ認知度が低く練習の場も限られているのが現状。同クラブは神戸市内で初の小学生・幼児対象親善試合を主催するなど、フェンシング人口増加の取り組みも積極的に行なっている。
芦屋市から通っている小林玄暉さん(芦屋市立潮見小3年)は「スターウォーズを見て憧れて」フェンシングを始めたと話す。子どもの付き添いとして来ていた親が、せっかくだから自分もと始めてみて親子でフェンシングの魅力にはまっている家族も。大人になってからフェンシングを始め、全国大会で入賞を果たしたメンバーもおり、何歳からでも楽しめるのがフェンシングの良さだという。決まったコーチが指導を行うのではなく、大人のメンバーが子どもたちに教える。「日本一敷居の低いフェンシングクラブ」をスローガンに、年齢の垣根もなくフラットな雰囲気を大切にしていると話す。
取材日には、前半はウォームアップと個人レッスン、後半は実際に本番同様の電気審判機を用いての試合形式での練習が行われた。フェンシングの試合は、動きの速さから得点判定は人の目によらず電気審判機によって判定を行う。種目によって決められた圧力をかけることで剣に内蔵されたセンサーが反応、電気審判機のランプが点灯し攻撃の有効無効を判定する。
松尾小学校(須磨区北落合)2年の長尾宙汰さんは剣道経験者の父に連れられ、フェンシングを始めて丸2年。今ではフェンシングに夢中で「かけひきが楽しい」と話した。剣で突かれるので痛くないのかと心配されることもあるが、選手が身に着けるプロテクターは防弾チョッキにも使われる素材で作られており、痛みを感じることもないという。近藤さんは「フェンシングは身体能力のみに頼らないスポーツで、作戦が勝敗を決めることもあります。年齢によらず楽しめます」と話した。メンバー随時募集中。
連絡先/kobe_west_fencing@yahoo.co.jp
ブログ→
https://ameblo.jp/westkobefencing/
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フェンシングは、2人の選手が向かい合い、片手に持った剣で得点を競いあう競技。
①フルーレ②エペ③サーブルの3種目があり、それぞれ剣の種類、剣で突いたときに得点となる有効範囲などのルールが異なる。
【①フルーレ】頭と両腕をのぞいた胴体部分(背中も含む)が有効範囲。先に攻撃した選手に優先権があり、二人が同時に突いた場合、優先権を持つ側にのみ得点が入る。防御側が剣を払うなど攻撃をかわせば優先権が入れ替わる。相手の動きの先を読んでフェイントをかけたり、頭をつかった駆け引きが重要になる。
【②エペ】優先権はなく、二人が同時に突いた場合どちらにも得点が入る。また、頭からつま先までの全身が有効範囲なので初心者にも分かりやすい種目。
【③サーブル】頭と両腕も含んだ上半身が有効面。突きのみでなく、剣全体にセンサーがあり斬りつけるのも得点となる。フルーレと同じく優先権がある。