西区人権講演会〈みんなで笑顔になりましょう〉
2019年1月9日号【須磨区・西区版】掲載
12月5日(水)西区民センター・なでしこホール(西区糀台)にて、西区人権講演会「みんなで笑顔になりましょう~『思いやる心』を考える〜」が声優の佐久間レイさんを講師に迎え開催された。 (主催/西区役所 後援/西区青少年育成協議会) 毎年12月4日~10日の1週間は人権週間。自分を大切にすること、自分の周りの人を大切にすること「思いやりの心」「 かけがいのない命」を考えるために全国的に啓発活動が展開されており、同区民センターでも恒例の人気イベントとなっている。
講師の佐久間レイさんは声優、劇作家などさまざまな分野で活躍する、20代の娘をもつシングルマザー。横浜市教育委員会「いじめ110番キッズライン」のパーソナリティも勤めていた。佐久間さんは最初に「心のストレッチ」が大切だとし「身体と同じく、温めて柔らかくしておけば、転んでもけがは最小限に済むのではないでしょうか」と伝えたいとあいさつした。
テレビアニメ「それいけ!アンパンマン」のバタコさん、アニメ映画「魔女の宅急便」の黒猫のジジの声でもおなじみの佐久間さんは、NHK教育の料理ビギナーズではおばあさんの高木ハツ江さんの声も担当している。佐久間さんが優しいおばあさんの声で話すと会場からは拍手がおこった。
「自分を大切にできていますか、自分も他人も大切にと思っても、難しいですよね」と問いかける佐久間さん。「アンパンマン」の生みの親やなせたかしさんから、「バタコさんは『行ってらっしゃい、おかえりなさい 』とみんなを見送り、出迎える重要な役。(バタコさんのように)自分にできることを精一杯することが大切 」と話し、決して主役ではない脇役の真の大切さを教わったという。
朗読劇では佐久間さんのオリジナル作品「いつか見る景色」を演じた。事故で家族を亡くした女性と偶然に新幹線で隣に座った高齢の女性との会話から物語は始まり、生きることの意味を問う内容となっている。また、しっとりとしたアレンジのピアノ伴奏で「アンパンマンのマーチ」、さだまさしさんの「いのちの理由」などを歌いその歌声に会場は酔いしれた。
最後に来場者全員で手遊びをし「自分の人生、主役は自分です。素敵な人生をつむいでいってください」とメッセージを投げかけた。
来場者は「アンパンマンのマーチにあんな深い意味があるとは知らなかった」「子どもにも聞かせたかった」「歌や朗読劇もあり、参加型で楽しかった」「心のストレッチができた」と満足な様子だった。
※佐久間レイ/テレビアニメ「それいけ!アンパンマン」のバタコさんや、「魔女の宅急便」ジジの声などでもおなじみの声優であり、歌手・劇作家。命や人間の心をテーマにした物語を執筆し、自ら「語る」活動を展開している。