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2021年度兵庫県高等学校ビブリオバトル大会 甲南大学(東灘区岡本)

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「2021年度兵庫県高等学校ビブリオバトル大会」が11月3日(水・祝)甲南大学(東灘区岡本)で開催され、県立須磨友が丘高等学校(須磨区友が丘)2年安川穂夏さんが紹介した本が最高位となるチャンプ本に輝いた。

「ビブリオバトル」とは本を紹介するコミュニケーションゲームでバトラー(発表者)がお気に入りの本を1人5分の持ち時間で紹介し合い、最も読みたいと思う本(チャンプ本)を投票で決めるというもの。同大会には県内の高校23校から33人が出場。予選会では6グループに分かれて対戦。グループ最多票を獲得した6人が決勝戦で約90人の観戦者の前で発表した。

安川穂夏さん

安川さんが紹介した本は「プリンス同盟プリンス・チャーミングと呼ばれた王子たち」(クリストファー・ヒーリー著/石飛千尋訳)。あらすじは「シンデレラ」や「白雪姫」など4つの物語に登場するダメ王子4人が真の英雄になるために史上最悪の魔女との戦いに挑む冒険物語で、おとぎ話や外国文学が好きな安川さんは書店で本のタイトルに目が留まったという。「目次がユニークで理想の王子様と違うところが面白くて一気に読んだ」と自身がこの本を選んだいきさつを述べた。

発表では本の内容に触れず登場人物の王子に焦点を当てた。「プリンスと聞くと白馬の王子様を思い浮かべると思うが実はダメ王子で、そのダメっぷりが容赦なく描かれている。昔のおとぎ話を読んでいた頃の自分を思い出しながら新しい物語として読んでみるのもおすすめ」と紹介した。また「オチが面白いから言いたいけどネタばれになるのでここでは言えない!気になる人は読んでください!」と話すと会場から笑いが起こり「楽しんでくれている」と実感。気分が高揚しながらも冷静にタイマーを確認してアドリブを入れるなどライブ感を満喫したようで「楽しかった」と笑顔を見せた。

10月に校内でビブリオバトル大会が開かれ、1位となった安川さんは今大会の出場を決めた。総合学科の同校では学習の中で発表の場も多く「もともと人前で話すのは得意だったが、原稿の組み立て方や効果的なスピーチの方法を授業で学んだ」と話す。1月23日(日)に開催予定の全国大会では「もちろん勝ちたいが、それより自分が楽しく、観戦者にも楽しんでもらって本を読むきっかけになればうれしい。ビブリオバトル大会を多くの人に知ってもらいたい」と熱い想いを語った。

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