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須磨区

北須磨文化センター図書室 スタッフのショートトークタイム

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11月23日(火・祝)に市立北須磨文化センター図書室(須磨区中落合)で「図書室スタッフのショートトークタイム」が開かれ、12人が参加した。

同図書室では人気作家や季節に応じたテーマで毎月特集コーナーを設けており、利用者から好評を得ている。このたびひとりの作家に焦点を当て、より深く知ってもらおうと作品の魅力やおすすめポイント、作家の人物像などを図書室スタッフの山下真弓さんが語るトークタイムが催された。
2回目となる今回の作家は有川ひろ(浩)。「図書館戦争」シリーズや「旅猫リポート」、「フリーター、家を買う。」は映画やテレビドラマで映像化されるなど人気が高く、多数の著書がある。最初に高知県出身の有川ひろの「郷土愛」をテーマにした作品が紹介された。高知県庁に実在する「おもてなし課」を舞台にした「県庁おもてなし課」や高知のおすすめスポット満載の「有川浩の高知案内」。エッセイ集「倒れるときは前のめり」の表紙には地元企業の土佐手拭いの図案が使用されている。
兵庫県内の大学に進学した有川ひろは大学時代を阪急沿線で過ごした。中谷美紀主演で映画化した「阪急電車 片道15分の奇蹟」では神戸市内でも撮影が行われ、冒頭シーンに登場するカフェのフロインドリーブ(中央区生田町)をはじめ、数々のロケ地を紹介する山下さん。同映画上映は東日本大震災直後だったが有川ひろは「自粛は被災地を救わない。エンターテイメントを楽しむことを後ろめたいと思わないで!」と阪神・淡路大震災を経験した立場から自粛ムードに揺れる世相について語ったという。
終始アットホームな雰囲気で山下さんの語りに耳を傾ける参加者たち。宇野祐子さん(須磨区東白川台)は1回目に続き参加。「自分で本を選ぶと(ジャンルの)広がりがないので、お話を聞いて読みたい本が増えました」と笑顔。毎週図書室を利用しているという60代の女性(須磨区西落合)は「好きな作家だったが知らないことも多く、人となりが分かりました。エッセイを読んでみたい」と感想を話した。
山下さんは「有川さんの作品はテンポがあって読みやすいので初心者にもおすすめ。出版された年代順に読むのも成熟具合が分かって面白いですよ」と話す。また、「小さな図書室ならではの特色を活かして他の図書館にはない書籍を揃えています。新刊は予約制ではないのでタイミングが合えば借りていただけます。ぜひ利用してください」と呼び掛けた。

※次回は来年開催予定。
北須磨文化センター図書室  TEL(791)0949

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