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須磨区

安心!終活セミナー~誰もが安心して暮らせるように~ 須磨区役所(須磨区大黒町)

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11月17日(水)須磨区役所(須磨区大黒町)にて、安心!終活セミナー~誰もが安心して暮らせるように~が開催され26人が参加した。 (主催/須磨区社会福祉協議会)

城戸直樹さん

谷口花織さん

終活セミナー3回シリーズの第1弾は、〝ペット相続士〟の資格を持つ谷口花織さんが飼い主の死後に残されたペットの処遇問題の観点から「ペット信託」を、弁護士の城戸直樹さんは財産管理について「家族信託」の話をした。

ペット信託は自身の生命保険を信託利用した「看取りサービス」。自身の死後もペットを飼育してくれる里親探しや、ペットが高齢の場合は、提携の老犬ホームなどの施設利用費に財産を充てる手配などが委託できる。一人暮らしの飼い主の突然死や長期療養、介護施設への入所などで残されたペットは、対策をしていないと餓死したり保健所に引き取られ殺処分になることもあるが、信託することで高齢者でも安心してペットを飼うことが可能になる。家族同然のペットを生涯託す施設選びは「実際に足を運び飼育環境を見極めることが大事」と、3軒の老犬ホームの紹介があった。谷口さんは「ペットを飼う上での責任は多く、いろんな選択肢があることをみなさんに知っていただきたいです」と話した。

家族信託とは自身の老後や介護時に備え、保有する不動産や預貯金などを信頼できる家族に託し、管理・処分を任せる財産管理の方法のこと。財産管理を任す「委託者」・任されて財産の管理をする、親族などの「受託者」・財産管理によって発生する利益を得る「受益者」の三者で構成され、財産を「守る・活かす・遺す」の法的なしくみを、一つの制度でまかなうことができるものだと弁護士の城戸さんは話す。何も対策しないまま認知症と診断されると、銀行口座を凍結されたり、後見制度では老後の資金にと蓄えていた株や不動産の運用もできず、描いていた老後と違ったものになる恐れがあるという。

家族信託では本人に判断能力があるうちに、孫の代まで2世代に渡って資産運用や使い道を自由に設定することができ、自分の想いを実現することができる。認知機能が低下しても、自分が元気だったころと同じように財産を管理し、生活水準の維持が可能とのこと。城戸さんは「まずは無料相談などを利用し、自分にはどの制度があっているか、というところから始めてみてください」と締めくくった。

参加者の猶原信男さん69歳(須磨区大田町)は積極的に質問するなど関心を示し「〝終活準備〟と思って参加しました。勉強していたつもりでしたが家族信託は初めて聞きました」と話した。

※高齢者のペットライフをサポートする認定NPO法人ピーサポネットが提供する「ペット信託」は「ラブポチ信託®」。

詳しくは https://www.p-sapo.jp/trust.html

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