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須磨区

第5回「園芸療法サポーター養成講座~公園で園芸療法~」 神戸市総合運動公園(須磨区緑台)

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11月11日(木)、第5回「園芸療法サポーター養成講座~公園で園芸療法~」 が神戸市総合運動公園 グリーンアリーナ神戸で開催され14人が講義を受けた。
(主催/一般社団法人みどり・人・まち研究所)講師/日芳佳奈子さん、山下摂子さん(いずれも県立淡路景観園芸学校 園芸療法士)
林まゆみさん(兵庫県立大学客員教授、一般社団法人みどり・人・まち研究所代表理事)


当企画は、身近な公園を活用した地域高齢者のフレイル(加齢に伴う衰え)予防と支援者「園芸療法サポーター」の養成を目的とした講座(全10回)で8月から毎月行われ今回は5回目にあたる。
年齢を重ねても元気でいられるように、木々や草花など身の回りにある自然とのかかわりを通してこころの回復を促す「園芸療法」。生きがいのある生活や社会とのつながりを広げ、生活習慣病や認知症などの予防にもよいとされる。ニュージーランドでは公園を活用して心理的に人を癒す試みが行われており、講師の林まゆみさんは「コロナ禍で体や心の健康の維持が難しくなっていることもあり、特に必要性を感じている」と話す。植物や緑のある景観は疾患や障がいを問わずすべての人のストレスを下げる。またガーデニングは毎日続けやすい運動になるという特徴もあり、この療法は高齢者施設でも用いられ社会福祉的な活動に役立っている。

ブルーアイスの木

受講内容などの説明を受けた後、受講者は屋外へと自然散策を開始した。グリーンアリーナ神戸から駅へと向かう途中の花壇では「この紫色の花は何?」「それはサフランの花よ」と口々に話しながら進む。「ほっともっとフィールド神戸」の前には、色づいたタイワンフウ、トウカエデ、イチョウ、ブルーアイスの樹木を観察した。駅前に植えられているブルーアイスという樹木は、阪神・淡路大震災の年に、オリックス・ブルーウェーブが優勝したことを記念して球団名に似たこの木を植樹したという。葉っぱをこすると爽やかなミントのような香りがする。「幹の真下から上を見上げて観察するのもポイント」と園芸療法士の山下摂子さん。参加者は樹木の葉の形や大きさ、葉の付き方、花の付き方、実のタイプ、樹形、樹高などを細かく観察し好きな樹木を一つ決めて、その幹の様子や全体像を各自スケッチした。小西眞理子さん(西区糀台)は「淡路景観園芸学校に通っていた友人と参加した。花壇の手入れのボランティアなど楽しく活動している」と話した。

クラフトづくり

樹木観察の後はクラフト作り。それぞれ公園の木の根元や足元に落ちている小枝を持ち帰り、フレームを作る。拾ってきた鮮やかな黄色のイチョウの葉などを飾り付け、思い思いの作品を完成させた。参加者には「毎回とても癒されて、楽しみに来ている。家でも同じものを作ったりする。」と受講者自身も園芸の知識を得ながら癒されると語った。

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