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「段ボールコンポスト講習会」神戸市リサイクル工房あづま(中央区吾妻通)

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7月10日(土)神戸市リサイクル工房あづま(中央区吾妻通)で「段ボールコンポスト講習会」が開かれ、親子連れなど33人が参加した。

リサイクル工房あづまはゴミの減量や資源の有効利用に関する展示やワークショップなどの体験学習を通じて3R(スリーアール)について楽しく学べる環境啓発施設。数年前からコンポスト普及のための講習会を実施して環境問題について市民と一緒に考え、意見交換する取り組みを行っている。  コンポストとは、生ゴミや落ち葉などの有機物を微生物の働きを活用して発酵分解させて堆肥(たいひ)に変えるという、資源を循環させる方法のひとつ。新型コロナウイルス感染防止のため、この日はスタッフが段ボールコンポストの各パーツを使って完成までの過程を説明した。

バーミコンポスト

最初に神戸市のゴミの状況を知ることがコンポスト作りには欠かすことができないと2019年度を例にとって報告があった。毎日の生活から出るゴミは市民1人当たり890グラムで神戸市全体だと2トンのパッカー車(ゴミ収集車)675台分。そのゴミを処理する費用は1年間で213億円にも及ぶ。また、家庭から出る燃えるゴミの約4割が生ゴミで、その約7~8割が水分だという。各家庭でしっかりと水切りをすることで生ゴミの減量と費用の削減に繋がる。具体例として水切りネットを使用する時は絞ってから捨てたり、新聞紙に包んで乾かすのも効果的だと話した。 続いて容器となる段ボールや基材の作り方などを解説。参加者からは生ゴミの投入量や管理方法、虫の発生を防ぐ方法など質問が相次いだ。スタッフも自宅で段ボールコンポストを使用しているので経験談も踏まえアドバイスを送っていた。成功のコツは、①通気を良くする。②生ゴミは適量を。③ふたはすぐ閉めて虫の侵入を防ぐ。④必ず1日1~2回かき混ぜる。参加者には自宅に帰ってすぐに作れるようにコンポストの材料となるピートモスともみ殻くん炭が配られた。井芹史見代さん(須磨区北落合)は孫の正谷吏さん(松尾小3年)と参加。「いろいろと教えてもらったので早速作ってみます」と話した。この日は環境に優しいミミズを使った「バーミコンポスト」の普及活動をしているクラブから紹介があった。ミミズが食品ゴミを食べ、貯まった糞や尿を堆肥や液肥に変える処理方法で、参加者たちは興味津々だった。 同工房業務責任者の本岡美智子さんは「段ボールコンポストは自然相手なので、これが正解というのはないです。皆さんの経験談や問題点、相談も受け付けています」と呼び掛けた。

※3R/「リデュース(発生抑制)」「リユース(再使用)」「リサイクル(再生利用)」の3つの「R」を指す略語。

問い合わせ先/リサイクル工房あづま

休館日水曜・木曜、午前10時~午後5時  TEL/078(221)3144

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