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県高校総体 長田高校 山岳部女子優勝

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6月5日(土)に行われた「令和3年度 兵庫県高等学校総合体育大会」で県立長田高等学校(長田区池田谷町)山岳部が、登山競技女子の部で8大会連続(昨年は中止)の栄冠を手にした。

登山競技は1チーム4人で編成し、速さだけでなく体力や歩行技術、気象知識、読図(地図からさまざまな情報を読み取る技術)など決められた項目において審査があり、減点方式で採点される。まさに体力と知力の両方が要求される競技である。

例年は1泊2日で14項目から審査されるが、今年度は新型コロナウイルスの影響で体力面を考慮して、鉢伏山にて日帰りで実施され4項目で競われた。登山中に足を滑らせたり、前を歩くメンバーとの間隔が一定の距離以上開くと減点となる厳しい採点の中、満点での優勝だった。今回は大会当日の結果発表はなく、翌朝各メンバーに吉報が届けられた。服部千桜里さん(3年)は「月曜日に学校でみんなに会って実感が湧いた」と全員で達成感に浸ったという。「ミスをせずに完璧を目指すには手を抜かず地道な努力しかない。個人の意識の高さがチームの強さ」と力を込める服部さん。

創部から60年以上の伝統ある山岳部の部員は現在男女合わせて55人。活動は週6日で、平日は高校近くの高取山に約13㎏の重りを入れたザックを背負って1時間半~2時間かけて山頂までを往復する。休日は男女一緒に6人ほどのチームごとに摩耶山へ。実際に山に登って練習できる恵まれた環境を活かし鍛錬に励む。濱﨑裕理さん(2年)は「登山はしんどいが仲間との絆が生まれるし、頂上からの景色は心が洗われる」と話す。中学では文化部だった部員も多く、部のアットホームな雰囲気や登り切った達成感など山に魅了され入部を決めるそう。技術や知識は先輩から後輩へと代々継承されるのも良き伝統となっている。

顧問の吉井謙太郎先生は「多様性を重んじる部活で、本気で大会に挑む部員や登山を楽しむ部員が共存している」と話す。すべて部員主体で取組み、成長し続ける姿を見守っている。

インターハイでは過去の最高成績2位を超える全国の頂点を目指しチーム一丸となって挑む。

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