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神戸芸工大とOMこうべの共同企画「パネルアート・プロジェクト」

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神戸芸術工科大学(西区学園西町)と市営地下鉄沿線西部に5つのショッピングセンターを運営する株式会社OMこうべ(中央区港島中町)による共同企画「パネルアート・プロジェクト」が始動した。
このプロジェクトはショッピングセンターにおいて、店舗入替え時に設置する仮囲いの印象が殺風景でショッピングの楽しさを半減させる印象を与えていたため、魅力ある空間創出と地域の産学連携の新たな取組みとして共同企画を実施。ショッピングセンター内の空き店舗を囲うパネルをキャンパスとして神戸芸術工科大学芸術工学部アート・クラフト学科で学ぶ2、3年生(当時)の学生たちが昨年12月から制作を開始。
設置するショッピングセンターは「プレンティ(西神中央駅)」、「セリオ(西神南駅)」、「キャンパススクェア(学園都市駅)」、「須磨パティオ(名谷駅)」、「リファーレ横尾(妙法寺駅)」の5つ。神戸のまちなみや自然、神戸の暮らしや時間などをテーマにそれぞれ新しいデザインのパネルアートを展開し、来館者の買い物の時間を楽しく演出する。

第1弾は3月上旬に「セリオ」(西区井吹台東町)1階インフォメーション向いの空き区画に展示された。作品タイトルは「神戸の魅力をバッグにつめて」。観光やショッピングという神戸のイメージをバッグで表現。14人の学生が手掛けた個性あふれる14のバッグにはポートタワーや異人館、神戸の夜景など馴染みの景色が描かれている。母親と買い物で訪れた女子児童は「いろんな絵があって見ているだけで楽しい。パンダの絵が可愛かった」と気に入った様子。多くの買い物客が足を止めて見入っていた。

第2弾は3月下旬に「プレンティ」(西区糀台)一番館1階パークアベニュー沿いの外観壁面に展示。作品タイトルは「神戸の街と花」。1人で作成した山田菜月さん(3年生)は「神戸市を構成する9区それぞれの重要文化財と各区の花を、海と山をイメージしたリボンで繋ぎました」と話す。西区は太山寺本堂(伊川谷町)とナデシコ、須磨区は福祥寺本堂(須磨寺町)とコスモスを描いている。

同大学芸術工学部アート・クラフト学科の戸矢崎満雄教授は「神戸唯一の芸術系の大学として地域と繋がり、学生の視点からさまざまな神戸を描いています。コロナ禍で大変な時だからこそ絵の力やメッセージが伝われば」と語った。年内に全6作品を制作し、順次展示予定。


セリオ(西神南駅)「神戸の魅力をバッグにつめて」


プレンティ(西神中央駅)「神戸の街と花」

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