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バンドー神戸青少年科学館 春の企画展

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バンドー神戸青少年科学館(中央区港島中町)では、春の企画展「かがくかん謎解き探偵団」と題したイベントが3月20日(土・祝)から4月24日(土)まで土日祝日に開催された。(協力/日本科学技術振興財団、NASC、兵庫県神戸水上警察署)

現場に残された見えない証拠をいろいろな角度から科学技術を使って分析する「科学捜査」をテーマにした企画展。「あなたも名探偵!科学捜査体験コーナー」(要整理券、体験時間20分)では窃盗や殺人事件が発生した現場を再現し、貸し出された携帯情報端末 (タブレット)を使って犯人を特定する。まず案内された番号の机にタブレットを置くと動画が流れ、事件の概要が説明される。次に現場が再現された部屋へ入り、怪しいと思う証拠にタブレットをかざし証拠品を集めていく。重要参考人が3人いるのでその中から犯人を特定するが、証拠品が足りないと特定出来ずやり直しになる。金栄智治(かなえともじ)さん(中央区)は「証拠を集めるのが楽しかった。推理した通りの犯人だった」 と満足げに話した。

実験ブース「科学館捜査研究所」では科学捜査にちなんだ実験ショーやワークショップを行った。3月21日(日)には「白い粉の正体をさぐろう」と題した実験が行われた。参加者のテーブルに置かれたA、B、C3種類の白い粉が何であるかを調べるため、まずルーペを使って観察。次に40㎖の水が入ったA、B、Cのビーカーにそれぞれの粉を入れて溶ける速さの違いを比べたり、手であおいで臭いをかいだりした。 「その白い粉は危険なものではなく身近にある塩、重曹、クエン酸です。水溶液の性質を教えてくれる指示薬を使って調べましょう」という指導のもと、参加した子どもたちが慎重に指示薬を垂らすとAはピンク色、 Bは緑色、Cは紫色に変わった。「A、B、Cの白い粉の正体が分かった人はいますか」の声に子どもたちは元気よく手を挙げて答えた。最後におまけの実験でクエン酸の水溶液を重曹の水溶液の中に入れるとぶくぶくと二酸化炭素が発生し「わあ」と目を丸くしていた。

本多晴喜さん(小2)は京都駅から1人で電車に乗り、大阪の茨木駅でいとこの大河原弘禮(ひろのり)さん(小4)、志織さん(小2)と合流し、初めて3人だけで神戸に住む祖父母宅に来て来館したという。「小さいときから何度も来てるけど実験が面白い」と笑顔で話した。そのほか指紋鑑定やDNA鑑定、画像解析などの紹介コーナーや、特殊な光を当てて足跡を浮かび上がらせる体験ブースなどもあり、参加者たちは楽しく学んでいた。

同館では2020年から、より楽しい展示解説が見られるようにAR(拡張現実)を導入している。館内ワイファイを使ってアプリ「CОCОAR」をダウンロードし、同館パンフレットにスマートフォンをかざすと同館キャラクターの「シルミール」が登場するので一緒に記念写真を撮ったり、シルミールが展示室の案内をしてくれる。また、展示室内にある「ARでみてみよう」というターゲットマーカーを見つけてスマートフォンをかざすと、読み取った展示室の3D画像(ガソリンエンジンやディーゼルエンジン、H ⅡAロケットの打ち上げの様子など)を見ることが出来る。
このARアプリが導入された矢先にコロナ感染拡大により閉館を余儀なくされた。再開館にあたり展示物には抗ウイルス効果が長期持続する触媒を塗布したが、覗いたり臭いをかいだりする展示物の一部はまだ休止している。同館企画普及統括マネージャーの兒島貴子さんは「コロナ前からすすめてきたコンテンツですが、展示物を触らずに3D画像を見ることが出来ます。アプリのダウンロードにひと手間かかりますが、ぜひ活用してください」と呼びかけている。

そのほか、毎月第4土曜日に開催されている「ベビーとママ・パパのプラネタリウム」では、授乳やおむつ交換のための途中退場・再入場が可能で、家族と一緒にお喋りしながら星空を楽しむことが出来ると好評を博している。イベントや科学実験ショーなどの詳細は科学館のHPで確認を。
https://www.kobe-kagakukan.jp/

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