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神戸市シルバーカレッジ同窓会「春の講演会」兵庫県民会館けんみんホール(中央区下山手通)

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神戸市シルバーカレッジ同窓会「春の講演会」が3月8日(月)に兵庫県民会館けんみんホール(中央区下山手通)にて開催され、約160人の同窓生が集まった。

五百旗頭真さん

会長 清水勇夫さん

講師は京都大学卒、神戸大学教授、防衛大学校長などを経て現在は兵庫県立大学理事長、公益財団法人ひょうご震災記念21世紀研究機構理事長などを務める、五百旗頭真(いおきべまこと)さん。「大災害の時代」などの著書多数、日本政治外交史を専門に研究している。

今回の講演はコロナ禍の不安定な世の中を生き抜く知恵を聞きたいと、高齢者のための生涯学習機関である神戸市シルバーカレッジの卒業生からなる「同窓会」が五百旗頭さんに呼びかけ企画した。同窓会会長、清水勇夫さんのあいさつの後、講演が始まった。

東日本大震災時、五百旗頭さんは当時の菅直人首相から直接電話で依頼され、復興推進委員長を務め復興税の導入の決定などに関わってきた。熊本県立大学理事長を務めたこともあり、神戸、東京、熊本と五百旗頭さんが行くところには災害が起こると冗談で言われたことも。

人類はペスト・コレラ・結核など数々の感染症と戦ってきた歴史があり、日本では1919年冬にスペインインフルエンザが大流行、約38万人の死者を出した。「今回の新型コロナウィルスは先頃アジアで流行ったSARSやMARSと違い、感染した人を必ずしも殺してしまうほどではないずるいウイルスだ」と五百旗頭さん。日本はかつて世界保健機構(WHO)で感染症対策に携わってきた尾身茂さんが先頭に立ち、いち早く対応している。日本特有のクラスター対策は効果的だと話す。中国のような徹底した地域封鎖や欧米などの完全ロックダウンが出来ない中、欧米からは「こんな政策では日本はダメになる」といわれていた。だが日本は強制力がない政策でもみんながそれを守っていくことができる。新型コロナの流行が始まり1年以上経ち、ワクチン接種の開始、そしてウイルスの変異も起きている。五百旗頭さんは「私たち高齢者は〝宿がないと広がらない新型コロナ〟を孤立化させるため、出来ることをして健康に過ごしていこう」と参加者に呼び掛けた。

同カレッジで「生活環境」について勉強していたという、西区から参加した60代女性は「卒業後もイベントやボランティアに参加して第2の人生を楽しんでいる」と話した。同カレッジは「再び学んで他のために」をモットーに上質の学びを提供している。現在同窓会メンバーは約650人、学生募集中!

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