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垂水区

垂水のいいね!学校編 福田小学校のPTA改革

2021年3月24日号掲載

福田小学校が取り組んだPTA改革

福田小学校PTA運営委員会の様子

昨年新型コロナ感染拡大予防のための休校が続く中、従来のPTA活動を見直す動きが各地で出ているという話を耳にした。今回紹介する福田小学校は、コロナ以前に保護者の間からPTA改革の声が発出。現在の新しい福田小PTAがスタートするまでの経緯について改革に携わった保護者に話を聞いた。

※PTAとは、保護者と教職員により自主的に構成される団体で、Parent – Teacher Associationの略

これまでの福田小学校のPTA体制は、「子ども1人につき1回委員をする」「クラス3人の委員選出」「委員の立候補者がいなければくじ引き(辞退不可)」などのルールがあった。
「本部役員を経験した時に、仕事を休んで参加しなければいけなかったり未就学の子ども連れでは参加できない、介護や育児で大変な思いをしている人もくじで当たれば必ず参加するなど、『PTAは子どものための任意団体なのにそれでいいの?』という疑問がありました。『そういう点を変えたい』と訴えて集まったメンバーで改革を進めていきました」

ベルマーク回収ボックス

従来の委員選出方法で良いのか、そもそもPTAは必要なのかなどPTAに対する全校アンケートを実施。紙の配布とともにGoogleフォームも活用しQRコードからアンケートに参加できるようにするなどの工夫も。集まった声や、すでにPTA改革を行なっている他校の情報や専門家の見解も参考にしながら「みんなが無理せず気軽に参加できる福田小PTA」を提案。活動の中心になる運営委員会を「学校と保護者の意見交換の場」として最重視。登下校の見守りやPTA便りの作成(学校ホームページでも閲覧可能)、運動会の手伝いなどの活動に参加するメンバーをその都度募集。強制参加ではなくボランティア登録制とし、子連れ参加も可。PTAの入退会ももちろん自由だ。
「先生たちのご理解、協力がとても大きかった。たとえば下敷きは無地がいいのか、絵がついていてもいいのか、先生によって意見が違い、運営委員会で質問したところ後日学校からの回答がプリントで配布されました。保護者も自分たちの声が届いたという実感があります。今後入会者が減ってPTAという形がなくなっても話し合いの場、相談し合える繋がりは続いてほしい」。
改革後に運営メンバーとして加わった保護者は、「『PTAは忙しくて大変』というイメージがあったけど、違う学年の保護者の方と情報交換できたり学校とも連携が取れ、入ってよかった」と話す。
「まだまだ見直しや改革は続きますし、PTAにCommunity(地域)のCが加わるような活動が理想。地域の方たちとも連携しながら子どもたちのためになる活動をしていきたいし、PTAはあってもなくてもいい団体ですが『あってよかった』といわれる活動ができたら」。
「たとえば、夕方公園で子どもたちが遊んでいる時にそばで地域の方が立ち話をしてくれているだけでも、大人の目がある安心感があります。よその子どもに声をかけることは気を遣うかもしれませんが、福田小学校の子どもたちには気兼ねなく『道路は気をつけて渡ろうね』『暗くなる前に家に帰ろうね』と声をかけて見守っていただけたら」
神戸市PTA協議会のホームページには、「PTAとは子どもたちの健やかな成長を願って保護者と教職員が相互に協力して、共に学び、共に活動する任意の団体」とある。子どもたちの学びや成長を支えるPTA活動が、誰にとっても無理なく気軽に行えるものであってほしい。

福田小PTAの活動案内(学校ホームページから閲覧できる)
http://www2.kobe-c.ed.jp/fkd-es/

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