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神戸星城高等学校女子ハンドボール部「第72回日本ハンドボール選手権大会」初出場

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神戸星城高等学校(須磨区緑が丘)女子ハンドボール部が昨年12月23日(水)~27日(日)まで、いしかわ総合スポーツセンター(石川県)で開催された「第72回日本ハンドボール選手権大会」に初出場し、健闘した。

昨年1月の近畿高校新人大会で準優勝した女子ハンドボール部は、3月の全国選抜大会に6大会連続出場が決まっていたが新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止に。2連覇を目指した県総体、全国総体も相次いで中止となった。8月の県総体代替大会は全試合無観客で実施され、見事優勝を果たしたが全国大会で実力を試すことは叶わなかった。

例年は国体と時期が重なるため日本選手権予選には出場できなかったが国体が延期となり、野路良子監督が「3年生に公式戦を経験させたい」と10月の県予選への初参戦を決めた。当時の主将、石坪彩瑛さん(3年)は「ようやく公式戦に出場できたので、今までの悔しさを全部ぶつけた」と振り返る。攻撃的なディフェンスが強みのチームは相手のミスを誘い、速攻を武器に得点を重ねた。関西学生リーグ上位の関西学院大学との決勝は延長戦までもつれ込んだ激闘を制した。好セーブを見せたゴールキーパーの大西葵さん(3年)は「強豪大学相手に勝ったことで自信になった」と、続く近畿予選でも勢いに乗ったチームは関西大学との決勝戦にも勝利して大舞台への切符を掴んだ。

日本選手権一回戦は社会人チーム「オレンジクラブ(栃木県)」。元実業団選手を擁する相手に26対23で勝利して見事初戦突破。当時副主将で守備の要、船田若菜さん(3年)は「高校生らしく、とにかく走って相手に思うようなプレーをさせなかったのが勝因」と豊富な運動量で奮戦した。2回戦は現役五輪選手も在籍する実業団チーム「ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング」。「体つきがすごくて威圧感があった。スピード、テクニックすべてにおいて違った」と10対32で敗戦したが得るものは多く貴重な経験になったと全員が口を揃える。

就任10年目の野路監督は「大学生相手に勝利して、本戦で実業団と対戦できて予想以上の出来」と手放しで健闘を讃える。同大会は万全の感染対策を講じた上で有観客での開催だったため「保護者に観戦してもらえたことも選手にとって大きな力になった」と話す。「エネルギーに溢れている」というチームは明るく元気で、饒舌な選手が多い。「チームスポーツにはコミュニケーション力が重要」という野路監督の教えから、選手たちは積極的に意見を言い合う。船田さんは「練習中に覇気がない時や意見がある時は、中断してでも必ずその場で話す」と全員が常にチームとしての最善を自身で考え行動に移している。
現チームは昨年11月の県高校新人大会で優勝し、3月の全国選抜大会の出場を決めている。持ち前の団結力で次なる歓喜に向け、一丸となって挑む。

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