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流通科学大学山口ゼミ「第7回インターカレッジ・コンペティション2020」準優勝

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昨年12月16日(水)、大阪大学中之島センター(大阪市北区)で開催された「第7回インターカレッジ・コンペティション2020」で、流通科学大学(西区学園西町)人間社会学部人間健康学科・ 山口志郎准教授のゼミが、参加14チーム中、準優勝の成績を収めた。

2014年から行われている同コンペティションは「ワールドマスターズゲームズ2021関西大会」(以下WMG)を盛り上げるための提案を学生から募集。いくつかの提案については既に施行されたものもあり、大会成功に向けた一助となっているという。WMGは世界最大級の生涯スポーツ総合競技大会。広く国内外からのエントリーが見込めるため、開催地にとっては地域活性化の大きなチャンスとなる。今回のコンペティションではWMGの終了後、会場となった関西各地が、スポーツによる振興を継続させていくためのアイデアを競った。

山口ゼミは、6人中3人が山陰方面出身であることから、鳥取県倉吉市が試合会場になる、自転車ロードレースを提案の題材とした。そして倉吉市において、自転車の競技スポーツは盛んでも、観光に繋がるサイクルツーリズムの文化が根付いていないことと、ロードレース競技に海外からのエントリー率が低いことに着目。鳥取の観光地を巡るコースや、WMGの本番コースの走行を体験できる 「バーチャルライドレース倉吉2021(仮称)」の開催を企画した。

バーチャルライドレースは、自宅にいながら世界中からレースに参加できるのが特徴。室内に置いた自転車の後輪に「スマートトレーナー」というギアを取り付け、専用アプリに接続。モニターに映るコースの映像を見ながら自転車を漕ぐと、勾配に合わせて自動的にペダルへと負荷がかかり、実際にコースを走行している感覚になるというもの。本番コースの映像を使用することで、海外からでも大会前にコースが体験ができる。さらにバーチャルレースへの事前参加でポイントを貯め、来日すればそのポイントで支払いができるなど、海外選手のエントリーを促すアイデアも盛り込んだ。

コロナ禍で実家に帰省するメンバーもいる中、活動が思うように進まない時期もあったという。川﨑和輝さんは「最初は自分ごととして活動できずにいた。夏に先生と行った鳥取のフィールドワークで、知らなかった観光名所や地元の取り組みを知って、企画のイメージが湧いたことが大きな転機になった」と活動を振り返る。山口准教授は「彼らのエンジンがかかるまでは『企画は良いから、ちゃんとやれば賞をとれる!』と、やる気が出るようなアドバイスをしていました。就職活動に活かせる、武器となる成果を残してやりたかったので、受賞できて本当に良かった」と親心をのぞかせた。杉野悠斗さんは「いま先生の本音を初めて聞きました。これからもいろんな活動に本気で取り組もうと思います。賞は欲しかったので受賞した時は興奮しました」と今後の決意と喜びを語った。
バーチャルライドレース倉吉の開催は未定だが、コンペによってWMG側からも注目されており、開催が期待されている。

※ワールドマスターズゲームズ2021関西とは…概ね30才以上(競技により異なる)であれば経験や実績を問わず誰もが参加できる、世界最大級の生涯スポーツの国際競技大会。アジアでは今回が初開催で、関西一円の会場で行われる。本年開催予定が延期となり、2022年5月に開催予定。
※サイクルツーリズムとは…自転車を活用した観光の総称。

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