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「障害者の生涯学習支援活動」に係る文部科学大臣表彰 神戸市外国語大学(西区学園東町)ボランティアコーナー学生スタッフ

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神戸市外国語大学(西区学園東町)ボランティアコーナー学生スタッフが令和2年度 「障害者の生涯学習支援活動」に係る文部科学大臣表彰を受けた。(左から、木場佳壽子さん、島村倖菜さん、佐藤由佳さん、鴨井歩果さん)

文部科学省では障がい者の生涯を通じた多様な学習を支える活動が模範と認められた個人・団体に対し、その功績を称え文部科学大臣表彰を行っている。  同大学ボランティアコーナー(通称ボラコ)はボランティア活動を通じた学生の学び支援と地域社会への貢献を目的に2006年に設立された大学の組織。現在は学生スタッフ31人(4年5人、3年23人、2年3人)が所属し、専任職員でボランティアコーディネーターの木場佳壽子さんとともに学内のメールやSNSでボランティア情報を紹介したり、学生への活動支援や悩み相談にも応じている。また、ボラコスタッフの多くが入学式のオリエンテーションや説明会で、先輩スタッフが生き生きと活動している姿に憧れて所属したと口を揃える。

今回受賞となった活動内容は、同大学近隣の学園東地域福祉センター(西区学園東町)で障がいのある子どもとその家族を招いた遊びの会「学園東町なかよしのお楽しみ会」の企画運営。この活動のきっかけになったのは同大学の学生がダウン症児童の学習支援を行った際に、子どもの障がいを理由に保護者が地域から孤立している問題点に気付いたことだった。これを機に、学園東町ふれあいのまちづくり協議会と協力して障がいのある子どもたちへの安全な遊びの提供、および同じ境遇の保護者同士が交流し情報共有できる場の提供を目的に2008年から毎月第4土曜日に催されている。運動会や縁日など季節にちなんだ遊びや料理、外遊びなど他者との関わりや遊びを通じたコミュニケーション能力の向上や社会性を身につけることを目指している。幼児や小学生を中心に家族も含め毎回平均30人が集う。

学生たちの活動の様子

ボラコスタッフの島村倖菜さん(3年)は「前回よりも良いものにしたいと毎回情熱を持って試行錯誤してきた努力が評価された」と喜びを語った。佐藤由佳さん(3年)は「学生だけでなく地域のボランティアの方と協力し、子どもたちの楽しそうな姿を見るとやりがいを感じる」と笑顔を見せる。子どもたちの障がいについて知識を深める勉強会や保護者との意見交換を実施し、学んだことを活動に役立てている。

鴨井歩果さん(3年)は「人との繋がりや居場所の大切さを実感した。活動を通じて子どもたちと関わる中で改めて教育に携わる職に就きたいと思った」と目を輝かせる。木場さんは「この活動はただ続けるだけでなく、子どもたちが安全に、より楽しく遊べるよう毎月工夫して実施しています。地域のニーズにしっかり耳を傾け、寄り添いながら今後も続けていきたい」と語った。

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