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垂水区

電動3輪ビークル「noslisu(ノスリス)」試乗会 ブランチ神戸学園都市(垂水区小束山手)森の広場

記事 電動3輪ビークル「noslisu(ノスリス)」試乗会 ブランチ神戸学園都市(垂水区小束山手)森の広場のアイキャッチ画像

11月28日(土)・29日(日)の両日、ブランチ神戸学園都市(垂水区小束山手)森の広場で、新しい移動手段として開発中の電動3輪ビークル「noslisu(ノスリス)」の試乗会が開催された。 (主催/認定NPO法人コミュニティ・サポートセンター神戸、まちづくりスポット神戸)

石井さんは現在通勤耐久試験開始中!片道13㎞を40分程度で走行

「自転車より便利で車より手軽」なノスリスを開発するのは川崎重工業(株)のバイク設計を手掛ける20代から40代の若手エンジニア5人。公道以外(主にサーキットなど)を走る300馬力+400キロの世界最速バイク「カワサキ・Ninja H2R」の開発に携わったプロジェクトリーダーの石井さんは「夢のバイクで幸せにできた人は限られていた。自分たちの技術はもっと多くの人を幸せにできるのでは」と、身近な暮らしの改善をテーマに2年前より開発に着手。「日常の移動や買物をもっと気軽に、高齢者や子育て中の女性にもやさしくて安全な乗り物を」という社会課題の解決をコンセプトにした提案は昨年4月、社内公募制度「ビジネスアイデアチャレンジ」で約100件の中から第1号に選ばれた。メンバーの中島健志さんがデザインやホームページ作成を担当し、SNSで情報を発信。メンバー自ら試乗会を開き、そこで得た改善点などの意見を反映させ、今年夏にはクラウドファンディングでテスト販売を計画。2022年度に本格的な事業化を目指す。

左から中島健志さん、石井宏志さん

ノスリスは自転車の部品を9割ほど使用したフロント2輪方式の電動3輪ビークルで、ペダル操作なしで走行可能なEV仕様(要普通自動車免許)と、電動アシスト自転車仕様の2種類がある。三輪ならではの安定性と独自のリーニング機構(前2車輪が傾く構造)の採用により、転倒しづらく、スムーズな走行を実現。人が乗っていなくても自立し駐車時に車体を立てる操作が不要で、荷物用のカゴは2車輪間の低い位置にあり20キロまでの大きな荷物を載せても低重心で安全に走行できる。

近藤美緒さん、千夏さん、あかねさん親子

左、参加者に説明する鳴海将さん

28日(土)の試乗会では普及に協力する「まちづくりスポット神戸」のメンバーや試乗会でのアンケート結果を分析する兵庫県立大学「當間ゼミ」の学生が運営をサポートした。食事や買物で訪れた通りすがりの人びとが興味を示し、受付を済ませた参加者は開発者の石井さんと中島さん、鳴海将さんから特長や操作方法を聞き試乗。はじめは不安そうに運転をしていた参加者も次第に笑顔になり、開発者に乗り心地や改善してほしい点を伝えた。いついくらで販売するのかなどを質問しアンケートにも答えていた。試乗した管理美容師の近藤美緒さん(垂水区舞多聞)は「スイスイいく感じがいいですね。三宮にサロンがあり1台あると便利そう」と笑顔。72歳の男性は「免許を返納した後どうするか困っていた。ぜひとも購入したい」とテスト販売を楽しみにしていた。64歳の男性は「環境にやさしく、ヘルメットなしで手軽に乗れる。おもしろい!」と目を輝かせた。

まちづくりスポット神戸の新庄達也さんは「NPO・大学・地域・企業の連携で製品化を目指し、市場にない新しい製品を世の中へ送りだす素晴らしい機会」と目を細めた。〝カワサキ〟といえばサーキットで活躍したライムグリーン色のバイクイメージだが、石井さんは「男性のイメージではなくポップにかわいく、おしゃれな〝カワるサキ〟に期待してください」と意気込みを見せた。

※ノスリスホームページhttps://noslisu.jp/ ※ツイッターhttps://twitter.com/noslisu

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