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垂水区

垂水のいいね!電車と散歩編 山陽西舞子駅

2020年12月23日号掲載

〈第14回〉山陽西舞子駅&舞子六神社など

地元の人々の信仰を集める六柱の神様を祀った「舞子六神社」をはじめ、明石海峡大橋の絶景が楽しる。新年の初詣におすすめのコース!

今回は、垂水区で一番西にある山電「西舞子駅」を訪ねた。普通電車しか停車しない小さな駅だが、北方には以前、本紙でも紹介した「大蔵山遺跡公園」があり、ここが最寄り駅。

改札は地下に1つ。線路に沿って海側には国道2号線が走っているが、改札からは南北に地下道が設けられているので、車の往来を気にせずに地上に出られる。

今回は南へ。階段を上るとすぐそこが「旧西国街道」。

別名「垂水なぎさ街道」と呼ばれる、その道を2分ほど東に向かって歩くと、イザナミやイザナギ、大黒天など六柱の神様を祀る「舞子六神社」に辿り着く。印象的な神社名は、創始された時に六柱の神を祀ったことに由来する。

境内への階段を上がって後ろ側に見えるのは、真正面に明石海峡とそこに架かる巨大な明石海峡大橋。しばし、その絶景を楽しんだ後、境内に足を運び入れた。昔から地元の人々の信仰を集める同神社は、今も安産祈願や七五三、合格祈願などのお参りに多くの人が訪れる。宮司の的場崇さんは「新型コロナの影響もあり、令和3年の初詣は1月中、いつお参りしていただいても結構です。三が日にこだわらずにお参りして下さいね」と話す。なお、ご祈祷は通常電話予約が必要だが、1月1日~11日に限り、予約なしでも祈祷してもらえるそうだ。厄除けはもちろん、家内安全・病気平癒・試験合格・良縁成就・商売繁昌・各種除災安全(移転・入居・旅行・交通・起工)など、この機会に厄災を祓い、開運成就を遂げてはどうだろうか。

舞子六神社に参拝してから、再び旧西国街道を東に向かう、今では街道沿いにはマンションなどが立ち並んでいるが、どことなく落ち着いた雰囲気が漂っている。10分ほど歩くと道は国道2号線と交わる。国道の歩道を東に向かうと、途中には道を挟んで、これも以前本紙で紹介した「舞子延命地蔵」がある。

さらに東に進むと、国の史跡「明石藩舞子台場跡」に着く。ここは明石城主だった松平慶憲が幕末に築造したもので、建造当時は半星形稜堡で幅約70m、高さ約10mという巨大なものだったが、今は台場の一部と石垣の一部だけが残されている。そこに、おそらく実物より小さいと思われる大砲の模型が置かれている。

ここからは北に向きを変えて、山陽電車の北側にある「舞子ホテル」に向かった。今は改装中につき休業しているが、その昔、日下部汽船迎賓館兼日下部久太郎別邸として1919年(大正8年)に建設された擬洋風建築の美しいホテルの姿を外から見ることができる。

今日はここまで。再び国道2号線に戻って道沿いを西舞子駅まで戻ると、ちょうど1時間ほど。もし歩き疲れた場合は、舞子ホテルに一番近い山陽「舞子公園駅」から電車に乗るのもいいだろう。気軽に舞子の歴史に触れて初詣もできる、おすすめの散歩コースである。

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