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美賀多台小 ネパールパラ水泳チーム応援動画撮影

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美賀多台小学校(西区美賀多台)で東京2020オリンピック・パラリンピックに伴うホストタウン事業の一環として、10月29日(木)に5年生児童によるネパールパラ水泳チーム応援動画の撮影が行われた。

神戸市は東京2020オリンピック・パラリンピックで、ニュージーランド、フランス、オーストラリア、ネパールなど7カ国のホストタウンになっている。ホストタウンとは、事前合宿の受け入れや地域住民と選手の交流を行い、東京大会を超えた末永い交流の実現を目的とした取組。ネパールは2015年の地震による甚大な被害から復興途上にあり、同じ地震被災地である神戸市が以前から復興支援としてスポーツ合宿を受け入れてきた。ネパールパラ水泳3人の選手のトレーニング合宿を平成28年度から令和元年度までの毎年、しあわせの村で行ってきた。

リオデジャネイロパラリンピック水泳でNHK解説を務め、現在はネパールパラ水泳の指導を行っている現神戸国際教育RI代表の酒井正人さんを通じて、美賀多台小学校では2018年より3回、プールの授業にパラ水泳の日本人選手を招待し、実際の泳ぎを見せてもらうなどの交流を行った。一昨年末と今年1月には、同じく酒井正人さんと神戸市教育委員会国際スポーツ室の申し出を受け、美賀多台小学校の当時5年生とネパールパラ水泳選手とスタッフが交流し、児童から歌や寄せ書きのプレゼントが贈られた。

現在、新型コロナウイルスの影響で来日が難しい状況のため、選手たちに向けた応援動画を撮影し送ることを決めた。5年担任の前田崇博先生は、動画作成が決定した9月初めから、どのような表現で応援メッセージを伝えようかと児童たちから意見を取り入れながら構成を考えたという。英語で「しあわせ運べるように」を歌ってみようとチャレンジ。英語の発音など大変だったが、最後には「英語バージョンをたくさん練習したので、日本語の歌詞を忘れてしまった」という児童もいたほど、5年生全員が意欲的に取り組んだ。ネパールと神戸、互いの故郷を大切に思う息のあったエイサーを踊り、送りたい漢字一文字を一人ひとりが心を込めて毛筆で書いた。動画は神戸市文化スポーツ局国際スポーツ室が英語字幕をつけてネパールに送付予定。

ネパールの位置や特徴のある国旗のことは知っていたと話す西山怜君(5年)はネパールについての授業の中で「高い山が多いことや、カレーをよく食べることなど、初めて知った」と話した。坊池蒼一朗君(5年)が書いた漢字は「応」。地震で被災したネパールの復興とパラ水泳選手の応援の気持ちを込めたという。二人は「ネパールのパラ水泳の選手が金メダルを取ってほしい」と目を輝かせた。

松尾奈奈先生は「普段あまり知る機会がないネパールについて知ることができ、世界を身近に感じることができたことが、とてもうれしい」と話した。酒井さんは「パラ水泳から教えられることが多く、奥が深く魅力的」と語り、これからも合宿の受け入れや、美賀多台小学校とパラ水泳チームとの繋がりを「チーム美賀多台」で続けたいと話した。

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