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須磨区

第7回 須磨区ひきこもり支援意見交換会

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11月16日(月)、須磨区役所(須磨区大黒町)で「ひきこもりの当事者と家族の支援について」をテーマに、第7回須磨区ひきこもり支援意見交換会が開かれ、須磨区民生委員らが参加した。 (主催/神戸市須磨区社会福祉協議会)

講師はひきこもり本人とその家族を支援する「NPO法人神戸オレンジの会」の理事長藤本圭光(よしひこ)さん。自身も高校生の頃に短期間ながら学校へ行けなかった時期があったという藤本さん。大学卒業後、不登校の親の会を見学し「泣きながら話す親たちの姿に、お互い気持ちを分かち合うことで、もう一度社会とつながれる」と感じたという。現在は社会福祉士・精神保健福祉士の資格を取得し親の会や本人向けの居場所などさまざまな活動を行っている。

ひきこもりの定義は、6カ月を越えると自力では出にくくなるということから、外出できない状態が6カ月以上つづく場合「ひきこもり」と考えるが、判断するには他者(家族以外)との関わりに注目するのがポイント。たとえば買い物でコンビニへ行っても他者との関わりがなければひきこもりと考える。また「ひきこもり」は病名ではなく、状態を表す言葉としてとらえる。精神疾患ではないが原因は一つではなく発達障がいなどが原因でひきこもっている人もいるので見極めが重要。

支援には社会的孤立から自らの意思で社会につながろうとすることを、周りが応援し社会の側からもつながって行くことが求められる。藤本さんは「大人も子どもも、その人に合った形で人や社会に接してつながり続けることが大事。動き出して立ち止まり、ひと休みの時期があってもいい」と話す。本人だけでなく家族、支援者、地域の人たちと一緒に考え試行錯誤していくことが、ひきこもっている人への関わりの中心になる。また「緊急を要する場合や命に関わる時、(自殺・家族に対する暴力・自傷行為・重度の摂食障害・服薬による昏睡・生活困窮による餓死の危険)は警察か救急に連絡をすること」と藤本さん。外へのつながり先としては「神戸ひきこもり支援室」がある。精神科医療機関や心理カウンセリング・親の会・本人向けの居場所・就労支援機関などの支援先があり、生活に困窮していれば「くらし支援窓口」もある。

正論をもって説教をしないことも大切。本人はひきこもりを自覚しているので、正論ではかえって焦らせ動けなくなる。そして本人の居場所「家」「部屋」という最後の砦を崩さないこと。周りの考えや思いを押し付けるなど無理強いは禁物。藤本さんは「お互いが無理をせず〝無関心ではない距離〟で居ることを心掛けて、本人のジレンマ(関わってほしくない、関わってほしい)を理解してください」と締めくくった。

グループディスカッションの様子

後半は「ひきこもり支援」についてグループディスカッションを行った。「民生委員として、どこまで関わったらよいのか?声のかけ方は?支援者の負担になったりしないか?」などそれぞれ活発な意見が上がった。現在40代になる人の不登校時代を見守った事例では「昔は今と違って相談する所もなく不安だった。相談の場があるということはとても心強い」との言葉も。不登校でたとえ学校を中退しても人生終わりではない。勉強は自分次第でいつでも出来る。決まったレールに乗せようと仕向けず、レールに乗らなくても「次の、新しい生き方」が出来る。同区の民生委員、井上眞規子さんは「コロナ禍の時代、踏み留まることも必要。弱く緩く長く見守って」と話した。

 

*ひきこもりの定義/厚生労働省「ひきこもり評価・支援に関するガイドライン」参照

〈神戸ひきこもり支援室〉  TEL/♯8900(シャープ・ハヤクオーエン)つながらない時はTEL/078(361)3521、  FAX/078(361)2573(平日午前9時〜午後5時 祝日・年末年始を除く)

〈区ひきこもり相談会〉※事前予約必要。日時・会場は神戸ひきこもり支援室に問い合わせのこと。

〈NPO法人神戸オレンジの会〉(火~土曜日、午前11時~午後6時)  TEL/078(515)8060  HP/http://www.ko be111.jp/

〈須磨区社会福祉協議会・地域福祉ネットワーカー〉  TEL/078(731)4341〈内線310〉  Eメール/suma-nw@  suma-shakyo.or.jp

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