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食都神戸DAY~まちを耕そう!FARM to FORK2020~

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「食都神戸DAY~まちを耕そう!FARM to FORK2020~」が東遊園地(中央区加納町)で10月30日(金)(前夜祭)、31日(土)、11月1日(日)に開催され、多くの来場者で賑わいを見せた。 (主催/神戸市・食都神戸運営共同事業体)

今年で6回目となる同イベントは、地産地消を通じて農地と都市を繋げることを目的に、実りの秋となるこの時期に毎年開催。前夜祭を含む3日間にわたり、地産の食やトークライブ、映画上映など「食」と「農」を楽しみながら学べる場となっている。神戸市は田園地域と瀬戸内海に囲まれた農漁業地域であることから、2015年より食を軸とした新たな都市戦略「食都神戸2020」の構築を推進している。節目の年となる今年度は都市地域に「農」のある生活スタイルを推し進める「アーバンファーミング(都市農業)」をコンセプトに掲げている。

会場の芝生広場には地元の農家や飲食店のブースが数多く出店。神戸産の野菜や果物、ほかには豆腐やパン、スイーツなど3日間で延べ90軒ほどのさまざまな顔ぶれの店が並んだ。トウモロコシの枝を根っこごと持ってきた「モトベジタブルファーム」(西区岩岡町)の安福元章さんは、客の目の前でトウモロコシをもぎ取り販売。「収穫時間とともに糖分が落ちるので新鮮な状態で手渡したい」と生産者ならではの心配り。子どもたちは自分でもぎ取ることができ大喜びだった。やさい定食を販売していたのは「神戸北女性会」(北区有野)のメンバー。会長の中西和子さんは「原材料にこだわった北神味噌を作っています。定食はすべて北区の野菜を使用」と味噌田楽や大豆ご飯など栄養満点。長い行列ができ、早くに完売していた。 会場でひと際目につくのが茅葺(かやぶき)。これは茅葺古民家が数多く残る北区淡河町に拠点を置く茅葺職人チーム「くさかんむり」が制作。当日自由参加のワークショップも開かれた。茅葺で作られたステージでは「アーバンファーミング」をテーマに各種トークや音楽ライブが催された。この日はソーヤー海さん(共生革命家)が持続可能な生活や文化の在り方について熱い想いを語り、川辺ゆかさんは日本やチベットの民謡をアレンジした楽曲を披露した。

当日は天気も良く木々や芝生の緑あふれる会場で生産者と消費者が顔を合わせ、会話をしながら買い物を楽しんでいた。母親と来場した前原喜代さん(長田区)は「作り手の顔が見られるのがいいですね。買い過ぎて荷物が重いです」と笑顔。神戸市経済観光局食都神戸担当の佐野暢子さんは「今後も市民の皆さまと一体となり、神戸でしかできない構想を練っています。地産地消を知ってもらうための情報を伝え、自然と地場産の食物を選んでもらえるのが理想ですね」と語った。

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