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終活セミナー「自分らしく生きる~片づけから始めよう!物・心・情報の整理~」

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10月30日(金)プレンティ一番館プレンティホール(西区糀台)で終活セミナー「自分らしく生きる~片づけから始めよう!物・心・情報の整理~」が午前と午後の2回催され、計160人が参加した。 (主催/神戸市西区社会福祉協議会・西区ボランティアセンター)
「終活」とは人生の終わりについて考える活動だけではなく、自分らしく今をよりよく生きるための活動だとして、片付けに特化した終活セミナーが開かれた。講師を務めたのは一般社団法人 生前整理普及協会所属、生前整理アドバイザーの後藤恵子さん。(ルチアーナ神戸・代表)

「誰かにしてもらう遺品整理より自分でやる方がよくないですか」と問いかける後藤さん。生前整理とは自分にとって大切な物を選び残すことで人生をより充実させるための整理である。まずは物を「いる(今使っているもの)」「いらない (今使っていないもの)」「迷い(判断に迷ったもの)」「移動(場所が違うもの)」の4つに分類する。後藤さんは「迷ってもいいが必ず期限を決めること。『迷い』の箱を作って6カ月後に再度見直すことが大切。日付を忘れずに書いて!」とアドバイス。「迷いの選択がなければすべてがいるものになってしまう」の一言に大きくうなずく参加者たち。 「気力・判断力・体力すべてにおいて今日が一番若い。だから整理するタイミングは今ですよ」と呼び掛けた。

続いて、片付けの基本である定位置や定量管理について後藤さんの自宅キッチンの写真を用いて説明。シンク下や引き出し、冷蔵庫など仕分けとラベリングで何がどこにあるのか一目で分かる収納に感心する声が上がっていた。

「エンディング情報については準備が必要で、考えて伝えておかないと後が大変」と話す。後藤さんは父親の葬儀の夜に延命治療を拒否するという内容の手紙が見つかったという。「急死でなければ延命治療をしていた。父の意に反する可能性があった」と自身の経験を含め「書くだけではダメ!家族に伝えることが大切!」と力を込める。「一度にすべてを書くのではなく、書きやすい部分から手をつけてみては」と提案した。

同セミナーは西区在住・在勤、ボランティア活動に興味がある人を対象に先着順での受付。早々と定員に達し、区民の意識の高まりがうかがえた。西区糀台から友人と来場した屋舗芳子さん(77歳)は「元気なうちに整理をしたいと思う」と話し、𠮷村瞳さん(90歳)は「エンディングノートを書いたが今日のセミナーを参考に書き直そうと思う」と話した。主催者は「終活は余生を前向きに、より充実して過ごすための活動です。ご自身も整え、家族やさらには地域の横の繋がりに活かしてほしいです」と語った。

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