神戸常盤女子高等学校 バトントワリング部 金賞受賞「第29回バトントワーリング兵庫県大会」
9月27日(日)グリーンアリーナ神戸で開催された団体戦の「第29回バトントワーリング兵庫県大会」で、神戸常盤女子高等学校(長田区池田上町)バトントワリング部がコンテスト部門で金賞に輝いた。

大会主力メンバー、前列左から白川唯菜さん、
嶋希海さん、白川愛佳さん。後列左から
中川千鶴教頭、内藤汐里さん、平野美友さん
新型コロナウイルスの影響で休校が続き学校再開後も思うような練習ができない中での大会だった。部長の嶋希海さん(3年)は「練習時間が足らず、不安を残しながら本番を迎えたがチームワークで挑んだ」と振り返る。バトントワリングは種目により1人で1~3本のバトンを音楽に合わせて操り、団体・ペア・個人部門で技術力や表現力を競う芸術性のスポーツ。 創部50余年の伝統ある同部。現在の部員は17人(3年6人、2年6人、1年5人)。経験者は3割にも満たず、ほとんどの部員が高校から競技を始めた。同校は部活動が盛んで体育館の使用に制限があり同部は月曜のみ。大半はグラウンドで練習する。土の上だと足が伸ばし辛く、風向きを読んでバトンを投げるなど与えられた環境の中で工夫して練習に取り組んでいる。
例年6月に開催される「第38回関西バトントワーリングコンテスト」がコロナ渦で延期となり、9月22日(火・祝)インテックアリーナ大阪で開かれた。初級から最上級まで個々のレベルに応じて全員が出場し、13人が金賞を受賞。中でも自由演技ではトップレベルとなる上級トゥーバトンの種目で嶋さんが圧巻の10点満点をたたき出した。「4歳から始めて、多くの大会に出場してきたが満点は初めてだったのでうれしかった」と満面の笑みを見せた。小学2年から続けている内藤汐里さん(3年)は最上級ソロトワールで金賞。「仲間や先生、家族の応援が力になる。見ている人を感動させられるスポーツ」と魅力を語る。中級ペアでの金賞は白川愛佳さん、唯菜さん(3年)の双子ペア。新入生歓迎会で同部の演技を見て入部を決めたと話す2人は「一つの振りを合わすのは大変だが、納得いくまで何度も繰り返し練習する」と根気強く臨む。中級ソロトワール金賞の平野美友さん(2年)は「練習は厳しいが支え合う仲間がいるので頑張れる」と力強く話した。
「部員同士の仲がいい」と全員が口を揃える。代々、先輩から姿勢やバトンの投げ方など基礎から教わり、互いにアドバイスをし合う。本音で語り合える仲間から学び刺激を受け、切磋琢磨し合える環境が部員同士の絆を深めている。部を率いて45年目の中川千鶴教頭は「技術だけでなく人間的成長を目指している」と話し、それに応える部員たちの成長過程を見られるのが楽しみでもある、と厳しくも温かく指導にあたる。
全国の大舞台を見据えているチームにとって関西大会出場は通過点に過ぎない。さらなる高みを目指し、持ち前のチームワークで挑む。