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垂水区

神戸のいいね!美味しいもの編 ワイン

2020年10月28日号掲載

赤派?白派? ワイン


10月23日、神戸ワインの新酒「みのり」が解禁。今回は「神戸ワイナリー」(神戸市西区)でワインについてお話を伺った。

新酒ワインの季節がやってきた。ズバリ、今年の出来は?

「とても良い出来で、自信作です」。(ワイン事業部製造課課長 安居 俊和さん)

なんとも嬉しい返答が。今年は長梅雨ではあったものの、8月は天気の良い日が多く、日照時間が長かった。そのためワイン用に栽培しているぶどうの生育が良かったとのこと。色、旨味の濃いワインが、赤白それぞれ6千本程製造された。

写真 2020新酒みのり
〈左〉赤・ライトボディ
メルロ使用。香りが高く、口あたりの良い渋味と華やかな果実味
〈右〉白・やや甘口
シャドネ、リースリング、シナノリースリング使用。フレッシュ&フルーティで爽やかな酸味
赤白各720ml 1,430円(税込)

「神戸ワイン」は、赤ワインの品種に黒ぶどうのカベルネ・ソーヴィニョンとメルロ、白ワインの品種に白ぶどうのシャルドネ、リースリング、シナノリースリングを使用。神戸ワイナリーの自社畑と、西区平野地区、北区大沢(おおぞう)地区の契約農家で栽培した100%神戸産のぶどうで作られている。

8月から9月末頃まで手摘みで丁寧に収穫した後は、次の6つの工程を経て出荷される。(新酒ワインの発酵は2週間から20日間)
①選果 … ぶどうを選別する
②除梗(じょこう) … 軸を取り除く
③破砕 (はさい)… ぶどうの粒を潰す
※赤ワインのみ、果汁や果皮と一緒に 「かもし発酵」
④搾汁(さくじゅう) … 「風船式」搾汁機で柔らかな圧 力をかけて搾る
⑤発酵 … ステンレスタンク、または木樽で発酵
⑥熟成 … おり引きをしてからステンレスタンク、または木樽へ


〈上〉ステンレスタンク

発酵中、温度が上がらないように冷水を流す。
〈下〉木樽
高品質のワインはオーク材の木樽で発酵、熟成させる。

研鑽(けんさん)を重ねたぶどう栽培の技術と「新しい除梗機を導入したことで青臭さが軽減し、より果実味豊かなワインになりました」と安居さん。園内ワインショップではカップ販売もしているので、宅飲みにお気に入りの一本を探してみてはいかがだろう。

《神戸ワイナリーのぶどうの品種》

◎カベルネ・ソーヴィニョン
タンニンと酸が豊富。若いうちはタンニンが強いが熟成するとまろやかに
◎メルロ
タンニンが穏やか。ボリューム感に富んで柔和なワインに
◎シャルドネ
香りが高く、シャープな味わい。木樽熟成でより高品質なワインに
◎リースリング
果実香強く、甘味と酸味のバランスがとれた華やかな香りに
◎シナノリースリング
シャルドネとリースリングの交配種。シャープな風味と華やかな香り


カベルネ・ソーヴィニョン。甘くてみずみずしい。

神戸ワイナリー(農業公園)
※「神戸ワイン」はウェブサイトからも購入可能
神戸市西区押部谷町高和1557-1
TEL.078-991-3911
営業時間 9:00〜17:00
年中無休
※年末年始及び2月の施設点検期間は除く

 


〈左〉2017年ジャパンワインチャレンジ銀賞(VINTAGE2015)
ベネディクシオンルージュ フルボディ

〈右〉2017年ジャパンワインチャレンジ金賞(VINTAGE2016)
ベネディクシオンブラン 辛口

各750ml 3,080円(税込)

〈取材協力〉一般財団法人 神戸みのりの公社

 

 

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