2020年10月28日号掲載

兵庫のものづくりを垂水から発信

トランクデザイン
代表　堀内　康広さん

《塩屋のカフェ＆ギャラリー》

ここ数年、古民家を利用したおしゃれなショップが増え、レトロな雰囲気が注目されている塩屋周辺。駅前の路地を抜けてすぐの場所にある「TRUNK DESIGN」。大きな窓から注ぐ明るい陽光が心地よく、のんびりした時間が流れている。かつて眼科クリニックだった場所をリノベーションして2016年にオープンした。兵庫のものづくりアンテナショプとして、産地の職人とコラボして作ったオリジナル製品やトランクデザインがセレクトしたお気に入りの雑貨が並んでいる。カフェスペースでは、西区の有機農家の野菜や明石の魚など、地元食材を使ったメニューを楽しむことができる。

〈上〉淡路島の小麦を使った「淡路パスタランチ」
〈下〉兵庫県産の旬の野菜を使った 「季節のスープランチ」

代表の堀内 康広さんは、子どもの頃から絵や工作が好きで、中学生になると車のデザインに興味を持つようになったという。印刷会社のデザイン部門に就職したのち、2008年に独立。幼い頃から過ごした垂水にオフィスを構えた。翌年、社名を「トランクデザイン」として商大筋にオフィス＆ショップをオープンした。

《兵庫の衣食住を伝えたい》

兵庫のものづくりに関わるようになったのは「神戸マッチ」との出会いがきっかけ。マッチの需要が減り苦戦していた同社で、レトロなデザインを提案し雑貨ブランドとしてのマッチを確立した。そして、マッチのように擦って着火させるお香「hibi」を開発。日本だけでなく海外でも扱われるビジネスに成長した。「マッチは姫路の、お香は淡路島の地場産業なんです。僕たちの身近にある技術や製品をもっと大切にして、もっと多くの人に知ってもらいたい」という想いから、兵庫県のさまざまな工芸などに関わるように。播州織の職人と作るアパレルブランドや、淡路島のメーカーとコラボした日常で使えるお香ブランドなど、伝統を大切にしながら今の暮らしに合うデザインを吹き込み、日常が豊かになる手仕事だ。

お香やマッチ、器など、兵庫県産の手仕事に出会える

デザインにとどまらず商品開発から流通し、海外展開を一貫して支援するのが「トランクデザイン」の強み。地元・垂水に根を下ろしつつ「日本各地のものづくりや海外の仲間ともつながりを深めていきたい」と、さらなる展開を目指している。

TRUNK DESIGN
https://trunkdesign-web.com

KOBE TARUMI STORE & OFFICE
垂水区天ノ下町11-10
TEL：708-0661
営業時間：10：00-18：00
定休日：水・木（祝日は営業）

KOBE SHIOYA STORE & CAFÉ & GALLERY
垂水区塩屋町3-14-25 2F
TEL：797-4940
営業時間：11：00-18：00
定休日：月~金（祝日は営業）