ユースプラザKOBE・WEST 開設20周年記念事業「今までもこれからもサードプレイスを~中高生とともに~」
ユースプラザKOBE・WEST 開設20周年記念事業「今までもこれからもサードプレイスを~中高生とともに~」が9月12日(土)にパティオホール(須磨パティオ健康館3F・須磨区中落合)にて開催された。(主催/NPO法人こうべユースネット)
ユースプラザKOBE・WESTは青少年の居場所づくり事業の一環で2000年に開設し中高生が気軽に立ち寄り談話ができるフリースペースを提供。バンドやダンスなどの自主的な活動をサポートしている。
同施設は学校や家庭とは別の〝サードプレイス〟として、第3者に見守られながら成長してほしいというコンセプトから多数のボランティアで運営され20年間地域の青少年の居場所づくりに貢献してきた。立ち上げからメンバーとして活動している赤江松子さん(須磨区北落合)は「子どもたちと触れ合うことがとても楽しい。20周年イベントができたことは感慨深い」と目を細めた。
入場時、検温・連絡先の記入・人数の制限など新型コロナ感染対策を行った。ユースネット理事長辻幸志さんのあいさつの後、オープニングでは、20年間の思い出が詰まった「ユープラの夏まつり」などイベントの写真が映し出された。そして2組のゲストによる演奏とダンスのパフォーマンス。どちらも同施設の貸し教室で練習をしていたメンバーで来場者は大きな拍手で迎えた。関西で2012年に結成したアコースティックバンド「とどめの一発」は、お化け屋敷のイベントなど当時の懐かしい思い出を語ったあと、ユースプラザへの感謝の気持ちを込めた演奏を披露した。ダンススタジオで講師として指導している「RION」はヒップホップのキレのあるダンスで会場を沸かせた。現役高校生のパフォーマンスとしては県立伊川谷北高校ダンス部のメンバーが息の合ったダンスを披露。会場は華やかな雰囲気に包まれた。
第2部では世田谷区希望丘青少年交流センター(アップス)センター長・下村一さんが基調講演を行った。テーマは〝青少年交流センターの実践から、これからの居場所を考える〟。下村さんは自身の経験から「テーマパーク的な場所ではなくて、日常の大切さに気付き、長い視野で子どもたちといることの大切さを感じている」と話す。若者との接し方や新型コロナ禍で閉館せざるを得ない現状時において、オンラインでのコミュニケーションの方法など課題を語った。
トークセッションでは南落合「こども食堂・みなっち食堂」の垂井和子さん、よこはまユースの尾崎万里奈さん、尼崎市立ユースセンター長片岡一樹さんも交えて、各施設の取り組みなどを発表。今後の課題や共通する問題などが話し合われ、代表者たちは口をそろえ「居場所がない子どもたちには『今ここにいるよ』と伝えたい」と話した。