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ワシュ(wash)!ワシュ(wash)!アドベンチャー(神戸文化ホール)

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8月15日(土)、16日(日)の両日、神戸文化ホール・大ホール(中央区楠町)で「サマージャンボリー2020 ワシュ(wash)!ワシュ(wash)!アドベンチャー」が開催された。コロナ禍で大幅に人数制限がなされる中、親子連れなどが参加し、夏のフェスティバルを楽しんだ。 主催/(公財)神戸市民文化振興財団神戸文化ホール、助成/文化庁文化振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)・独立行政法人日本芸術文化振興会

神戸文化ホールではさまざまな人たちに親しまれるホールを目指し、新たな出会いと触れ合いの機会としてホールをアートのテーマパークに見立てたフェスティバル「サマージャンボリー」を3年前から開催している。今年は子どもたちに大人気のファンタジー小説を舞台化した「 2分間の冒険」の公演をフェスティバルの柱とし、タイトルを「わく!わく!アドベンチャー」として開催する予定だった。しかし、新型コロナの影響で公演は中止に。元のタイトルのアドベンチャーは残し、新型コロナ感染防止の「手を洗う=wash」にかけ、「ワシュ!ワシュ!アドベンチャー」に変更。ウィズコロナの社会で劇場が出来ることを探りながら、密をさけ、屋外の利用など感染防止対策を徹底し、神戸大学のインターン生や子ども文化振興協会の協力のもと、当日を迎えた。

15日、フェスティバルの皮切りはNPO法人アフタフ・バーバン関西による「ホールで遊ぼう『忍者になってディスタンス!』」。参加した子どもたちは風呂敷を頭に巻いて忍者姿になり、めったに入れないホールの奥まで探検。変身修行や観客席全体を使った隠れ身修行、屋外では宝探し、1・5mの新聞紙の「やり」で大人を相手にチャンバラ修行を行った。長田区大塚町から5人で参加した前中颯介くん( 長田小1年)は「やりでやっつけられたところがおもしろかった」とうれしそうに話していた。

午後からは「ケセランぱさらん」の太田てじょんさんとふかじゅんさんを講師に迎え、ミニちんどん太鼓のワークショップを開催。参加した親子はダンボールや計量カップなど身近な材料を使って組み立て作業を行い、出来上がった太鼓にマジックやカラフルなシールで好きな飾りつけをし、世界にひとつだけの手作り楽器を完成させた。子どもたちは出来上がったばかりのミニちんどん太鼓を自由に奏でながら、大倉山公園からホールのエントランスまでパレードを行った。垂水区舞多聞西から小2と年中の子どもと3人で参加した母親の水嶋純子さんは「幼児対象のイベントはなかなかないので助かりました。子どもたちも楽しそうで、喜んでいました」と笑顔を見せていた。

夕方からは「足穂×狂言による朗読劇『チョコレット』」、16日は「ちょっと不思議な人形劇『グリムのかばん』」、ワ ークショップ「ペパニカをつくろう」、最後は文化ホール周辺で行われたノマドノートダンスによるダンスパフォーマンスでフィナーレを飾った。

今回のイベントを「ワシュ!ワシュ!」と名付けた文化ホール事業課長の岡野亜紀子さんは「中止するのは簡単ですが、コロナでアーティストの痛手は大きく、だからこそ頑張らねばと思った。今回のサマージャンボリーの映像を広く配信することで、フェスティバルの意義や楽しさをひとりでも多くの人たちと共有し、来年につなげていきたい」と話した。

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