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垂水区

「Withコロナ時代における感染症勉強会」

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6月18日(木)、BRANCH神戸学園都市(垂水区小束山手)にて、おち内科クリニック院長の越智深先生を講師に迎え「Withコロナ時代における感染症勉強会」が開催された。

主催/認定NPO法人コミュニティ・サポートセンター神戸(CS神戸) 共催/近畿労働金庫 後援/一般社団法人神戸市医師会、神戸市

新型コロナウイルスの感染症対策により参加者名簿の明記や換気・消毒が徹底される中、居場所づくりや地域活動をしている団体の代表や責任者など18人がマスク姿で参加し、情報の共有化を図った。主催のCS神戸は阪神・淡路大震災を契機に生まれ「自立と共生」を理念としたより良い地域社会を目指し、自ら活動する団体や個人を応援するサポートセンター。コロナ緊急事態宣言の解除に伴い、地域のさまざまなひとびとが気兼ねなく集える「居場所づくり」や、高齢者生活支援・子育て支援などの地域活動をしている団体が安心して活動を再開できるようにと開催した。

グループワークの様子

この日は西部の活動拠点である「まちづくりスポット神戸」の登録団体を中心に本部からの紹介団体や一般団体などから参加者を募集、定員を遥かに上回る申し込みがあった。6月25日東部(灘区)、27日中部(長田区)でも同勉強会を開催した。

中村順子理事長

越智深先生

越智先生はパワーポイントを使って、新型コロナウイルス感染症についての詳細や感染症への対策について説明。その後、厚生労働省や東京都健康長寿医療センター研究所の資料をもとに「通いの場を開催するための留意点」について話を進めた。再開前には、通いの場の目的や開催方法を今一度確認し、オンラインでの代替手段の検討などを提案すること。再開時には参加に際して体温測定やマスクなどのルールの設定や、参加者名簿の明記、換気や重点箇所の消毒の徹底、ソーシャルディスタンスを確保するなど注意すべきポイントを説明した。最後に、地域の「通いの場」などの再起動・つなぎ直しに向けた取り組み例を紹介し「みんなで知恵を出し合い共有していけば、道が出てくるのではないか」と呼びかけた。

その後、質疑応答の時間が設けられ、演劇や個人宅で高齢者の居場所づくりをしている団体からの質問に対して、越智先生は「マスクやフェイスシールドの装着で口と鼻を塞ぐことは必須」「カラオケや合唱もマイクを使い、大声を出さないように。市からガイドラインが出てくるまで慎重に」と答えた。狭い部屋での集まりについては「とにかく換気が大切。紐を吊るすなどして空気の流れを知ることや、扇風機を窓の外に向けて風を送るのも手」とアドバイス。いつまで続くかの質問に対して「徐々に緩和はされていくと思うが2~3年は覚悟を。元に戻ることはないので気持ちを切り替え、変えていくしかない」と答えた。

左より十倉里佳さん、樫脇美和さん

続いてグループワークの時間が設けられ、感染症対策のため横並びに座っている参加者同士で「コロナ禍で工夫したことやアイデア」を共有した。カフェ運営の代表は「室内だけではなく縁側に家庭菜園の野菜や花を並べて屋外を利用して営業している」とアピール。集まりの会の回数や時間、場所を変えたなどのアイデアも出た。CS神戸理事長の中村順子さんは、カラオケのグループが自粛期間中、自身の持ち歌に込められた詞やその歌が生まれた背景を深く掘り下げる時間にしたなどの工夫を紹介。中村さんは「ぜひ活動をやめないでほしい。やめてしまったらその周りにいる20~30人の人たちの居場所がなくなってしまう」と話し「人とのつながりが切れないように負けずに頑張りましょう!」と締めくくった。

2006年に活動を始め、コロナ自粛時もオンラインで発声の稽古や教室を続けてきた演劇団体「和の木(なごみのき)」代表の樫脇美和さんは「これまでのやり方は無理だとはっきりとわかった。完全にやり方を変えていかないと」と覚悟を決めた様子。子育て支援をしている「垂水マミーズ」代表の十倉里佳さんは「インターネットの情報はどれを信じていいかわからなかったので対面で話を聞けてよかった。再開を悩んでいたけど、樫脇さんの『やってみたら』の一言に背中を押された」と笑顔をみせた。

まちづくりスポット神戸のサブマネージャー・津野亜由未さんは「同じ立場で同じ悩みをもつ代表同士が話をすることで、やろう!という気持ちが奮い立ったり辛い気持ちが和らぐと考え、グループワークの時間をもった」と話し、「これからも交流やつながりを大切にするためオンラインを使ったサポートなど情報を提供していきます。ぜひご利用を!」と笑顔で呼びかけた。

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