母と子のケアサポート ふすあんまぁが助産所をオープン
(左から)中井恭子さん、代表の岡田浩子さん
昨年8月、市営竜が台住宅(須磨区竜が台)にNPO法人母と子のケアサポートふすあんまぁが助産所をオープンした。神戸市では、少子化が進む須磨ニュータウン内の市営住宅の空き住戸をNPO団体に提供し子育て世帯への支援事業を行なっている。同助産所もその一環として開設した。
ふすあんまぁは、産後に退院した母親たちが抱く子育ての不安、母乳トラブルや赤ちゃんの体重の増え具合など、あらゆる相談を受けつけている。実家は遠方でパパは忙しいなど、一人で子育てをしているママにとっては、ベテラン助産師たちが実家の母のような頼れる存在にも。助産師以外も、保健師、保育士など11人が対応。産後すぐの場合、訪問しての授乳指導、母乳ケア、沐浴なども行なっている。(出張料別途)
また産後ケアのほかに、まちの子育てひろばとして、子どもの成長とともに変わっていく子育てを学べる教室も開催。出産前準備のマタニティ教室、生後1カ月からはベビーマッサージ、幼稚園入園前は親子ふれあい教室の「にじいろクラブ」や、初孫を迎える祖父母のための「孫育て教室」も行なっている。ふすあんまぁのベビーマッサージは助産師や保健師がやっているので、マッサージ後には母乳や育児の悩みを相談できるところが強みとのこと。
代表の岡田浩子さんは、須磨区で「助産所ぼえむ」を昭和61年から開業しているベテラン助産師。助産師の仕事に加え、3人の子育てをしながら育児に悩む母親の無料電話相談を自宅で受けたり、当時では珍しかった子育てママのサークルを作りさまざまな活動を行ってきた。弊紙でも約30年前に活動を紹介したことも。
女性として自分の体づくりにもっと気を配ってほしいと話す岡田さん。「特にこれから結婚や出産を控えているお嬢さんたちに、自分の体づくり、旬のモノを食べる、体を冷やさないなど伝えたことがいっぱいあるんです」と若い世代に向けての想いを語った。
助産師の中井恭子(やすこ)さんは、「昔は大家族や銭湯など、暮らしの中でよその赤ちゃんの授乳を見たり、子どものころから自然に出産と育児を見て学んできたものが、自分の出産で初めて体験する時代になってしまった。育児で困ったことがあればお電話してください」と話した。
今年4月からは市の産後ケア事業委託契約の助産所になり、ますます利用しやすくなった。また、県庁前の県民会館でも教室を開催している。
※ただし新型コロナウイルス感染症対応のため、5月末まで教室などは休止。6月以降の開催日程などはHPに順次掲載予定。通所型産後ケア・産後早期訪問など個人対応のケアは実施中なので問い合わせを。
須磨区竜が台4-2 竜が台住宅8号棟102号
TEL078-754-7663
メールアドレス contact@fusuanma.org
ホームページ http://www.fusuanma.org/
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