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垂水区

兵庫のいいね!旬のおいしいもの編 ホタルイカ

2020年4月8日号掲載

海中に灯る ホタルイカ

ホタルイカと言えば富山県が有名だが、水揚げ量は兵庫県が国内第1位!今回はホタルイカを紹介しよう。

ホタルイカは、ホタルイカモドキ科に属する、胴長5~7cm程度の小型のイカで、蛍のように光ることから名づけられた。その寿命は約1年と短い。主に日本海に分布し、日中は水深200m~600mの深海にいて、夜間になると30m~100mあたりまで浮上する。3月~5月の産卵期に、浅瀬に浮上してきたホタルイカが浜辺に打ち上げられた「ホタルイカの身投げ」は、富山湾ならではの春の風物詩だ。青白く光るホタルイカの幻想的な光景を見に、毎年多くの観光客が訪れている。この光は発光時に熱が発生しない冷光と呼ばれるもので、眼発光器、腕発光器、皮膚発光器と3種の発光器をもつ。発光の目的は、敵を威嚇するため、海中でカモフラージュするためなどの説があるが、はっきりとは解明されていない。

兵庫県は水揚げ量が多く、国内で第1位!富山産のホタルイカは、産卵期のホタルイカを定置網漁法で漁獲するため、大半を雌が占め雄はごく僅かなのに対して、兵庫産は昼間に深海にいるホタルイカを、底引き網漁法で漁獲するので、雌と雄が混ざっている。

ホタルイカは、皮膚や粘膜を正常に保つ作用や免疫力を高めるレチノール(ビタミンA)、抗酸化作用の強いビタミンE、肝臓の働きのサポートや血圧や悪玉コレステロールを下げるタウリン、赤血球ヘモグロビンの生成に関与したり神経機能を正常に保つ効果のあるビタミンB12などが豊富だ。鮮度が落ちやすく、内臓に旋尾線虫という寄生虫がいることがあるので、生食には注意が必要。小さくても旨味はたっぷり!今晩のおかずの一品にイカが?

◎ホタルイカのガーリックソテー
〈材料〉
ボイルしたホタルイカ…150g~200g、オリーブオイル…大さじ2、ニンニク…1片、赤唐辛子…適量、塩…少々
〈作り方〉
オリーブオイルを熱し、刻んだニンニク、刻んだ赤唐辛子少々を入れる。ホタルイカを軽く炒め、塩で味を調える。

◎ホタルイカのトマト煮
〈材料〉
ボイルしたホタルイカ…150g、トマト缶(カットしたもの)…1缶、玉ねぎ…1個、にんにく…1片、オリーブオイル…大さじ1、固形スープの素…1個、塩…少々、コショウ…少々
作り方〉
❶玉ねぎを薄く切る、にんにくはみじん切りにする。ホタルイカの目をとる。
❷オリーブオイルを熱し、にんにくと玉ねぎを炒める。
❸トマト缶と軽く刻んだ固形スープの素を加え、よく混ぜる。さらにホタルイカを加え、5分程煮込む。
❹塩とコショウで味を調える。
参考文献〉「ホタルイカの素顔」奥谷喬司 編著 東海大学出版会

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