編集記事

西区

スポーツ界で活躍するアスリート 野口研治さんを直撃取材!

記事 スポーツ界で活躍するアスリート 野口研治さんを直撃取材!のアイキャッチ画像

(公財)日本陸上競技連盟JAAF公認ジュニアコーチの資格を持ち、かけっこ・陸上教室やスポーツイベントを企画・運営する野口研治さん。一般社団法人 神戸スポーツリンク・T&F.net KOBE代表を務める。

野口さんの活動は自身が運営するスポーツ教室の指導をはじめ障がい者スポーツサポート、チーム・個人スポーツパフォーマンスアップ指導など多岐にわたる。企業や学校での講演も多く2月末には、神戸市立小部中学校で講演、兵庫県障害者アスリートマルチサポート事業の一環でパラリンピックの選手強化の委託も受けている。

野口さんの今年の目標は、全日本マスターズ陸上選手権大会のM40クラスに出場し100m11・50秒のタイムをだすこと。歳をとるにつれ衰えがでる速筋を鍛えるため、階段の走り込みや縄跳びなど日々の練習を重ね自身の最高タイムを目指している。体脂肪率は約15%以下に保つように心掛けているが「無理をせず楽しみたいのでお酒も飲みますよ」と笑顔で話す。31歳になった2011年から陸上選手として現役復帰し、翌2012年兵庫秋季記録会では100m11・56秒でシーズンベストを更新。2016年には近畿・兵庫マスターズ陸上競技選手権で100m11・68秒(M35クラス)、400mでも55・92秒の記録で優勝し、2冠を達成した。昨年の神戸リレーカーニバルでは、4×400mリレーで教え子とバトンをつなぎ競い合った。自分自身も記録を目指し、「まだまだ若い人には負けない」と自信をみせる。

また実践のみならず、2012年にはドイツ・ライプチヒ大学に短期研修に赴き最新のトレーニング法を学び、トレーナー資格を取得。さらに2016年からの3年間は、兵庫教育大学大学院で運動生理学や筋肉について基本的なことを一から学び直し、知的障がい者短距離選手の走動作や身体特徴を研究、修士論文を仕上げた。

左、今井裕二さんと野口研治さん

左から2人目、野口研治さん

野口さんはトップ選手を夢見て陸上競技に打ち込んでいた中学時代に、阪神・淡路大震災を経験。その後も膝の手術などでストレスと疲労が重なり、大学2年の時にヘルペスが全身と内臓に転移し命を落としかけた。その時期に視覚障がい者アスリートである今井裕二さんと出会い「伴走者」となった。「今の自分があるのは、今井さんとの出会いが大きい」と当時を振り返る。今秋に鹿児島で開催される全国障がい者スポーツ大会出場を目指し、今井さんと今も走る。

「いろいろな人との出会いやサポートがあり、今の自分がある」と話す野口さんのテーマは、障がいがあってもなくても、同じフィールドで汗を流すこと。そして、運動神経は運動体験が多い方が伸びる、とし「小学生時期は多くの競技を経験、体験して欲しい。そしてトップを目指すことも大切だけど、生涯を通してスポーツを続けて欲しい。人生は一度きり。いつでもスタートラインが引ける」とアスリートを目指す人々に語った。

現在、自身の運営する陸上教室の生徒は200人以上。参加する生徒の中から全国大会に出場する選手も育っている。また今年4月から新長田でかけっこ・陸上教室「神戸トラック&フィールドクラブ」を新しく開校する。現在無料体験、入会を受付中。詳しくは「神戸トラック&フィールドクラブ新長田」で検索を。

※日本スポーツマスターズ/かつてオリンピックや全日本の選手として活躍したトップアスリートと各地域で日々練習を重ねてきた選手が同じ舞台で日本一をかけて戦うことができる大会。

カテゴリー