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須磨区

ワタナベフラワー 神戸ストラット2020スマスイ 「ありがとう この街に響け」

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3月15日(日)、神戸市立須磨海浜水族園(スマスイ)(須磨区若宮町)において、神戸を拠点に活動しているロックバンド、ワタナベフラワーがライブ配信を行った。

左から、ベース/ムサさん、ボーカル・クマガイタツロウさん、ギター/イクローさん

本来は同日にスマスイにて「神戸ストラット2020inスマスイ~ありがとう この街に響け~」と題して音楽フェスを開催する予定だったが、神戸市の新型コロナウイルス対応方針に沿ったスマスイの休園を受けて「神戸ストラット」も中止に。しかしライブを楽しみにしていたファンへの気持ちと、今後経営者が交代し様変わりする同園の「今のスマスイ」を最後まで応援したい!という思いで、いま出来ることを考えライブ配信を決めた。

〝神戸ストラット〟は東日本大震災で被災した子どもたちに「震災から復興し元気になった神戸の街を見せたい」という想いから始まった野外音楽フェス。「ストラット(=堂々と歩く)」の言葉通り、毎回開催地(区)を変え神戸市全9区を巡るツアーで今回が6区目の開催だった。観覧は無料。インターネットを介して不特定多数の人々から少額ずつ資金を調達する従来のクラウドファンディングでは運営の都合上手数料が必要になるため、自主でファンディングを行う〝クマウドファンディング〟(ボーカルのクマガイタツロウさんの名をモジった)や、協賛企業の支えで運営費を捻出。毎年東北から被災家族の招待もしている。

クマガイさんは中学生の時に阪神淡路大震災で被災した。復興にはまだ遠い震災一年後、ボランティアが去った後の公園に並ぶ、仮設住宅の風景が心に刻まれているという。「注目されなくなった後の応援こそ必要なんじゃないか」と語るクマガイさん。毎年ファンと行く南三陸バスツアーを企画し東北の人々と関わりながら、被災地の復興を見続けている。

配信の様子

配信の様子

配信の様子

ライブ配信は大水槽から順に園内を案内。来園客がいない休園中でも変わらず生活する水槽の魚たちを紹介しながら進み、イルカライブ館へ到着。最後にスマスイへ感謝の気持ちと再開への思いを込めて「神戸へおいで」を熱唱すると、イルカたちがジャンプで花を添え、ライブ視聴者からは喜びのコメントが投稿された。  ベースのムサさんは「出来なかった話をしても暗くなっちゃう。そうならずにスマスイの応援ライブができて僕らも楽しかったです!」と笑顔。ギターのイクローさんは「僕は神戸育ちじゃないので、全区を回るストラットが神戸の面白い所を見つけるキッカケになってます」と話した。開園から30年以上が経過し再整備が予定されるスマスイの現体制は3月末まで。だからこそ時間が無い中でも準備してきた。クマガイさんは、「ライブ配信ができて一旦落ち着きました。やってみて初めて、やっぱりストラットができないことを引きずってる部分があったんや、と気づいた部分もありました」と配信直後の気持ちを話し「神戸ストラットは『何をやりたいか、という想い』がないと惰性ではできないイベント。何より自分たちのテンションが大事」と続けた。  今回の開催区は須磨区だったが西区は神戸ストラットが未開催の地。最後に3人で「西区、楽しみにしてて下さい!」と笑顔を見せた。

〈ワタナベフラワー〉  神戸を拠点に活動する「3人組ワクワクロックンロールバンド」。〝誰にでも分かりやすくて、楽しい音楽〟を目指し2001年結成。2012年 NHKみんなのうた「てんとうむし」 2013年 「タン・タン・タン」で一躍全国区に。神戸市の、たばこのぽい捨て禁止や路上喫煙禁止運動「ステンスワンプロジェクト」のPR隊長にも任命されている。
公式HP/https://watanabeflower.com/

公式Twitter/@wf87_info

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