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垂水区

兵庫のいいね!これ、知ってる?編 どこでもセンサーライト

2020年3月25日号掲載

ひとりのアイデアが商品になった
ムサシの「どこでもセンサーライト」

自由に曲がる三脚で取り付け簡単なセンサーライト

防犯グッズアイテムの代表といっても過言ではないセンサーライト。現在約260万台販売という『どこでもセンサーライト』シリーズは現在ネット販売でも、ホームセンターでも必ずといっていいほど扱っている人気商品。この商品を製造しているのが1983年創業の株式会社ムサシ、兵庫県加古川市に事業所を構えている。元々は園芸用品中心に製造販売しており、他に草刈り用のバリカンなども扱う。過去には「高枝切ばさみのムサシ」と言われるほどヒットした高枝切ばさみはロングセラーでもあり、他にもさまざまなアイテムを取り扱っている。

センサーライトの製造のきっかけは、現在の会長がアメリカへ視察へ行った際、ホームセンターでセンサーライトを見たことから。「これは売れる!」と確信したが、アメリカと日本の住宅環境の違いから、狭い日本の住宅事情にもマッチするよう、ライトの明るさや照明範囲の変更など、改良を重ね販売、ムサシで90年代のヒット商品へと成長した。

商品がヒットするとその商品は定番化することが多いが、ムサシの商品は常に進化し続けている。コロンとした丸い電球とクネクネと曲がる三脚が印象的な『どこでもセンサーライト』はセンサーライトの中でも大変特徴的で人気の商品。この商品が誕生したきっかけは、社内で月に一度行っている『アイデアミーティング』から生まれた。このミーティングは社員全員が参加し、一人ひとりがアイデアを出し発表し合うというもの。例えば、普段の生活で不便に思ったことや、ひらめいたアイデアを元に考えた商品を発表し、「おもしろい!」「これ、イイやん!」など、代表をはじめ複数の声があがると、商品化へ向けて研究開発チームが商品化していく。誰もが意見できる発表の場は『小さなひらめきの種』を拾い上げる貴重なものとなり、商品化されたものは、ユーザーの意見とミーティングによりさらにブラッシュアップされていく。現在どこでもセンサーライトシリーズは全部で17種類以上、常に進化を続けている。


防災や防犯にも便利な携帯用のセンサーライトも開発された

もちろんアイデアが簡単に商品化される訳ではなく、理想と現実の戦いでもあり研究開発部と他の部署との小さな衝突があることも。ただ、良い商品を創り上げることに向けスタッフ全員がワンチームとなる姿は会社の強みでもある。

アイデアミーティングという取り組みからもわかるように、普段の生活においてもアンテナを張り、時代に合わせて柔軟な考えを持てるよう、プライベートの時間も大切にして欲しいと代表は考え、ノー残業デーや休日も充実している。スタッフのプライベートが充実しているからこそ、素晴らしいアイデアが生まれ、商品誕生へとつながっているのかも知れない。

また、加古川市内2箇所で開催している『オープンデパート朝市※』は、地域貢献とリアルなコミュニケーションの場作りとしてムサシが主催。朝市の場所が誰にとっても居心地のよいサードプレイスとなるように、という思いから。常に時代の先を見つめている会社『ムサシ』のこれからがとても楽しみだ。

※新型コロナウイルスの影響により、開催を見合わせる可能性あり

今回お話を伺った、マーケティング部プロダクト課の増田さん

株式会社ムサシ
所 在 地:兵庫県加古川市八幡町宗佐1440
電話番号:079-438-6611
ホームページ:https://www.634634.jp

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