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市立井吹台中学校2年生の山本夏生くん

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市立井吹台中学校2年生の山本夏生くん(関西/テン・IFT)は昨年8月8日~17日に、日本テニス協会などが主催する「DUN LOP SRIXON 全日本ジュニアテニス選手権‘19 supported by NISSHINBO」(大阪府大阪市・ITC靭テニスセンター、江坂テニスセンター)14歳以下男子シングルスで見事優勝した。

山本くんは同大会の結果を受け、令和元年度・第2回「兵庫県ゆずりは賞」、第39回「こうべユース賞」、令和元年度「神戸スポーツ表彰」を受賞。海外の大会にも挑戦するこれからの活躍が期待される注目のテニス選手。

全日本ジュニアテニス選手権は、ジュニアの選手たちが目標にする大会で、県大会、関西大会など地区大会を勝ち進んできた選手しか出場することはできない。同大会について山本くんは「どの試合も楽に勝てるものではなかった。でも大事なところでしっかりと点を取りきる体力、どんなボールでもとれる自信があった」と当時を振り返る。

平日はテン・インドア・フィールド(トップラン西神戸校)で練習し、土日はトップラン石守校が指導している相生学院高等学校(相生市 )のテニス部で一日7時間のハードな練習をこなす。ラケットを握る右手の人差し指の付け根には大きなマメができ、小指は少し変形しているという。身長はすでに180㎝を超え、毎日の食事は成人のほぼ2倍、一日5食。一食にたんぱく質を含む肉などを500g、プロテインを取り、柔らかい筋肉をつけるために食事には人一倍気を使っていると話す。

父親の康博さんは世界で活躍できるテニスプレイヤーの育成を目指す相生学院高校テニス部の元コーチで、現在は姫路大学女子テニス部で監督を務める。康博さんは、プレーに対してダメ出しすることはなく、負けたときはなぜ負けたかを自分で考えることが大切だと教える。父親の康博さんは普段から試合をあまり観戦しないが、試合終了後に父親以外のコーチからアドバイスを貰えることはプラスになっているという。今回の全日本ジュニアの優勝が見えた時は、コーチの立場か父親の立場か悩んだが、父親の立場でアドバイスをすることを選んだ。全国レベルの大会では周りの選手はコーチと帯同するが、山本くんは自主性を尊重するため一人で移動し大会に挑む。

昨年秋に、松岡修造が開催する修造チャレンジ(トップジュニア選手を対象にした強化キャンプ)にも参加。全日本ジュニアで優勝し、盛田テニスファンド(MMTF)の選考基準を満たし、フロリダでの合宿で世界最⾼峰のスポーツアカデミー・IMGアカデミーの選手やコーチと練習を経験。3月末にはインドネシアで開かれる国際テニス連盟主催の大会に参加予定だったが、残念なことに新型コロナウイルス感染症の影響で開催中止が決まった。5月にはグアムでの試合に参加予定。

世界のジュニアランキングのトップ10に入る三井駿介くん(相生学院高校2年)を尊敬し、その姿勢を学びながら、世界のトップで活躍する選手になりたいと話す山本くん。さらなる飛躍を大いに期待し、エールを送りたい。

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