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身近な保健医療講座

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身近な保健医療講座「人生100年時代を安心して迎えるために準備しておくこと パート2」3回シリーズの最終回が1月30日(木)行われた。 (主催/西区医師会・垂水区医師会・須磨区医師会・西区歯科医師会・垂水区歯科医師会・須磨区歯科医師会・神戸市立西神戸医療センター)

神戸西地域(西区・垂水区・須磨区)の医療機関が連携して開催している恒例の講座。かしこく病院にかかるための知識や、知っておくと便利な医療のマメ知識などの情報を分かりやすく解説する講座で人気がある。

この回のテーマは「心臓」。230人以上の申し込みがあり、3回の中で一番多い来場者があった。前半は神戸市立西神戸医療センター栄養管理室長の有岡靖隆さんが「心臓と仲良く食生活〜人生100年は心臓100年、共に生きるための工夫〜」と題し、心臓の動き、働きから心臓病の症状やリスク因子や食生活の改善方法などを丁寧に解説。 リスク因子は高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満、加齢などがあげられる。「一度、自分の体と食事を見直してみて下さい」と語り掛けた。

塩分(ナトリウム)は体には必要だが、1グラムの塩化ナトリウムの摂取で200~300mlの体液を増加させる。液量が増えると血圧が上がったり、むくみが生じたりする。急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)では「1日6g未満」を推奨。無塩にしても天然食品に少量の食塩が含まれているため、この基準から考えると減塩をしていくことが必要になる。どうしてもお漬物や佃煮が好きでやめられないという人は1日1回に減らしてみてと話す。例えばお味噌汁は具を多くして汁の量を減らす工夫することが大切。また「フレイル」(虚弱)になることを防ぐためにも、適度な運動と筋肉維持のためのたんぱく質は十分とることが重要とも話した。

後半は「心臓を長持ちさせるコツ~心不全って、どんな病気?~」と題し、神戸市西神戸医療センター副院長 循環器内科部長 永澤浩志さんが高齢化社会で増えてきている心不全について解説。心不全とは心臓のポンプ機能が低下し「だんだん悪くなり、生命を縮める病気」。生活習慣病が心不全の入り口となり、4つのステージについて解説。普段から心臓のことを意識し、症状が起こる前から気を付けて欲しいと話した。最後に「坂を登っていたときに、呼吸困難になり軽い心不全と診断された。これからどのようなことに気を付けたらいいのか」などの質問に答えた。竹の台から来た70代男性は「普段から畑をしたり、有酸素運動をしたり健康には気を付けている。最近、不整脈の薬を飲み始め、興味があるので参加した」と話した。来年は垂水区で同講座開催予定。

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