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垂水区

淡路のいいね!人物編 城下町洲本再生委員会会長 野口純子さん

2020年2月12日号掲載

地元の人とのふれあいが魅力、洲本レトロこみち

城下町洲本再生委員会会長 野口純子さん

400年以上の歴史を持つ城下町・洲本市。江戸時代には数多くの商家が軒を連ねた街の中心部は、いまも古い建物や細い路地が数多く残っている。しかし、昭和の終わりから平成にかけて人口流出により空き家が増え、高齢化で店をたたむ老舗も相次ぎ、活気がなくなってしまった。歴史ある洲本の魅力をアピールして街を元気にしたいと市民有志が集まり、平成23年に結成されたのが「城下町洲本再生委員会」だ。翌年4月、古民家や空き家を利用した地域再生イベント「城下町洲本レトロなまち歩き」が開催された。会長を務める野口純子さんは「犬か猫しか見かけない通りに8000人も来て、出店者もお客さんも喜んでもらって…こんなに人が集まるなら」と第2回をその年の秋に開催した。以来、毎年4月と10月に開催され、島内外から多くの人が集う恒例のイベントとなっている。にぎわいはイベント当日だけではない。参加した人が新店を出すようになると、通りに活気が戻ってきた。常設店は今や26店舗になり「レトロこみち協同組合」もできた。

昭和17年生まれの野口さんは、3歳の時に洲本に移住、この街とともに人生を重ねてきた。父が営んでいた映画館「洲本オリオン」は地元で親しまれてきた洋画の封切り館だ。

地域の人たちが安心して暮らせる街を目指し、子育て支援や高齢者支援のボランティアを続けている。平成24年12月には築140年の建物で「こみち食堂」を開店。淡路の食材を使った手づくりのお惣菜や定食を提供し、地域の人の憩いの場となっている。「地元の人とふれあって、洲本の良さを知ってほしい。そしてまた来たいなと思ってもらえたら」と語る。桜の季節に多くの出店で賑わうイベントに出かけるも良し、ふだんのレトロこみちをのんびり歩くのも良し。懐かしい街並みの洲本の魅力を楽しんでほしい。

こみち食堂
洲本市本町6-3-33
TEL:0799-22-1874
営業時間:11:00〜16:00
定休日:水・木曜日

◎information
城下町洲本レトロなまち歩き
洲本レトロこみちを中心とした既存店35店とイベント当日の出店約40店舗が軒を連ね、淡路島の食材を使ったグルメやスイーツ、手作り雑貨やアート作品などが並ぶ。音楽ライブ、ダンスやアートのパフォーマンス、スタンプラリーなどのイベントも。城下町洲本の魅力にふれあう二日間です。
日時:2020年4日(土)10:00~17:00、5日(日)10:00~16:00
場所:洲本市本町
HP:sumoto-retro.com
facebook:城下町洲本レトロなまち歩き
twitter:@somotoretro

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